再チャレンジの真実


今朝新聞広告を見ていると、やっと週間文春がアベの鬱状態を報道。ワタクシなんか1週間前にアベの鬱を予測しています。
(07/09/20)

 今、一番注目され、評価も上がっているのは、ひょっとすると、あの杉村タイゾー君ではあるまいか?

 しかし、よく考えてみると、アベは随分タイミングの良い時期に入院した。当初入院は4〜5日と云っていたのに、本日再び入院継続。おそらく自民党総裁選終了後、おもむろに退院するだろう。思うに、最初の入院は確かに検査入院かもしれない。しかしその後の継続入院は、青木ー森ー中川秀ー町村ー与謝野の線で仕組まれた陰謀ではないだろうか?そもそも、アベの後継はほぼ麻生で決まりとみんな思っていた。アベ自身もそう思っていたのではないだろうか?ところがある時期から福田の名前が挙がると、形勢は急遽不透明になる。途端に都合良く前首相が入院し、大勢は一気に福田に雪崩を打つ。おまけに、麻生は「辞任表明の二日前に辞任意志を知っていた。辞任表明を遅らせたのは、麻生がアベの後がまを狙っていたからだ」、などというまことしやかな噂が、何処からかマスコミにリークされてくる。
 ここでもしアベが継続入院しなかったら、どうなるだろうか?郵政造反議員の復党や経済政策・靖国等の国内問題、外交・安保について、アベは麻生と近い。一方、、福田は元もとアベとは水が合わなかった上に、経済政策も異なり、外交・安保でも路線が異なる。特に北朝鮮対応に於いてアベとの溝は大きい。つまり、アベは福田より、麻生を望んでいるはずだ。入院していなければ当然マスコミの取材を受ける。この時、何かの拍子に、アベが麻生支持のような発言をしたらどうなるか?後継者に関する現職総理の一言は、例え間接的であっても、影響は大きい。青木ー森ー・・・で描いていた路線は一気に崩壊し、再び自民党は混乱する。それを避けるために、アベの入院を無理矢理延長させたのではあるまいか、と疑われるのである。ズバリ、アベは慶応病院に、態の良い軟禁状態に置かれていると考えられるのである。
 昔は、病院は政治家が逃げ込む場所として使われた。今や政治家を閉じこめる、監獄としても使われるようになったのである。
(07/09/19)

アベ突然辞任で早速沸き起こったのが、あちこちからのアベ批判。今一所懸命、アベ批判をやっている評論家やジャーナリスト達が、かつてどうだったか、興味深いものがある。さて、現在マスコミで行われているアベ批判の殆どは・・・少なくとも筆者が知っている限り・・・、やれ側近政治だ、やれKYだとか、 アベ個人の資質に関するものに限られている。無論、今回の失態はアベ本人の個人的資質によるところが大きいが、その周囲、特に彼に影響・・・特に内閣支持率低下・・・を及ぼした人物については、殆ど何も語られていないのが不思議である。筆者は既に、アベ晋三を、おだて、唆し、判断を誤らせた人物として、中曽根康弘、小泉純一郎、井上義行の三名を挙げている(再チャレンジの真実 07/08/09)。この三人の責任を明らかにしないで、アベ晋三個人の責任を幾らあげつらったところで、何の解決にもならない。少なくとも自民党は、この三人に対する戦犯裁判を、新執行部の下で行うべきであろう。
(07/09/14)

 突然のアベ辞任にみんな大慌て。ワタクシの見るところ、これは鬱又は統合失調症の典型的発作。この手の病気は、発症或いは進行中の場合は、周囲からは何の事やら判らない。何かことが起こってから、”今から思えば”、という事になるのが普通のパターン。鬱又は統合失調症の典型的症状は、理屈として辻褄の合わない事や、現実的にあり得ないことを、唐突に語り出すことである。しかし、彼の脳の中では、そういう非論理・非現実的なことが、一つのストーリーの下に、綿密に組み立てられているのである。だから、このような発作的症状を、普通の人間が解釈しようとすると、無理な解釈しか出てこない。従って、むしろ周囲に混乱と、とまどいを巻き起こすのである。このような病気の原因は外部ストレスにより、脳内精神コントロール物質のバランスが壊れることである。その結果、過剰な自己防衛本能が働いたり、極度の自己否定行動(自殺衝動)に走ることがある
注);数日前から、上層部からSPに対し、首相から四六時中目を離すな、という指令が飛んでいたらしい。上層部とは何処かは判らないが、SPは警察の管轄だから、官邸内の警察OBのことだろう。賢明な読者は、誰のことか判りますねえ。つまり、政権の一部は、数日前から、アベの心身不安定を察知し、彼が自殺衝動に奔ることを恐れていた、ということになる。
 ”今から思えば”、この症状は、参院選のときから始まっていたように思われる。参院選というものは政権選択選挙ではない。そんなことは誰でも知っているし、現役の衆議院議員であるアベ晋三が知らないはずがない。ところが、彼は唐突に「この選挙は小沢さんを採るか、私を採るかの選択だ!」と、いかにも政権選挙であるかのように言い出した。相手にされた小沢一郎も吃驚しただろうが、この唐突振りにとまどいを感じたのはワタクシだけでしょうか?又、内閣改造後は政策の最重要課題として、対テロ特措法を唐突に取り上げだした。その前は確か年金問題だったはずである。シドニーでの記者会見で、いきなり小沢との党首会談を提案し、更に例の「職を賭す」発言である。これも又、前後の脈絡のない唐突発言である。更に辞任当日記者会見での辞任理由。「・・・小沢さんに党首会談を断られたから・・・」。如何にも責任は、小沢にあるかのような言い回し。これなどは過剰自己防衛本能の発動。更に参院選後、急に引きこもり状態に入った。選挙後の続投宣言や、内閣改造など麻生のような極側近とだけ相談し、他者を入れていない。以上のような唐突発言や、他者への責任転嫁、引きこもり状態は、この種精神疾患者の典型的行動なのである。いきなりの辞任は自己否定行動の現れか?
 そもそも対テロ特措法などは単純な国内法であって、これが延長出来なかったからと言って、直ちに日米関係に問題が生じる訳がない。その証拠に、11日にはアメリカ中東軍海軍司令官が、「一時的に給油が無くなってもなんとかなる、それより日本のプレゼンテーションの方が重要だ」と語っている。アメリカの方が、アベに対し援護射撃をやっているのだ。「今国内では野党の反対が厳しくて、法律の自動延長は難しい。何ヶ月間は給油をストップしなくてはならなくなるかもしれないが、その間に必ず野党・国民を説得する」と説明すれば、アメリカだって納得するし、普通の政治家ならそうするだろう。ところが、アベは給油が一日でも途絶えると、日米同盟が壊れるとでも勘違いしたのではないか?この思いこみも、鬱又は統合失調症患者の典型的行動である。
 本日、アベは慶応病院に入院。病状も何も説明はない。しかし、彼は今も内閣総理大臣であることには変わりない。総理大臣が入院して職務遂行不能状態にあるにも拘わらず、与党自民党は相変わらず後継者選びの内輪もめ。腐敗・堕落の極みである。ここに大地震が起こったり、某国からミサイルが飛んできたらどうするんだ。全くこの国の危機管理体制はどうなっているのだ。
(07/09/13)

 アベが辞意表明。ホントに困ったボンボンだ。2週間ぐらい前に辞意表明ならなんとかなったのに、国会が始まって冒頭の辞意表明では、与野党ともどう対応してよいか判らなくなる。国政に空白を作ることになる。こんな時に一大事でも発生すればどうなるんだ。50過ぎたいい年したオッサンがそんなことも判らないのかね。
 アメリカでは、こういう場合憲法で権力継承順序が定められている。日本でも旧憲法下では、内閣が途中で崩壊しても、元老の助言で天皇が次期首班を任命出来る。いざという場合は、天皇大権を発動することが出来る。つまり、短期間なら総理大臣など、いなくても良いようになっている。2.26事件では、首相の斉藤実が暗殺されたが、戒厳令により政治の空白を埋めた。幸か不幸か現憲法では、こういう場合の規定がない。この点は、今後憲法論議で必要になるだろう(改憲より加憲か)。
 30年ほど前、大平正芳が死んだ時、後継者がいなくて、とりあえず伊東正義(官房長官)を首相代理にして、当座を乗り切ったことがある。伊東の評判が良くて、次の総理にという話しがあったが、当の本人が固辞して、結局鈴木善幸に決まった。その伝で行くと、当座は与謝野が首相代行となり、国会を乗り切り、その後に総裁選か解散総選挙、或いは与謝野の手で解散総選挙、というケースが考えられる。大平ー伊東の時は、いわゆる55年体制の真っ盛りで、与野党談合の有耶無耶ができた。しかし、時代が違う。代行首相で国会を運営させてよいか?という憲法上の問題がある。又、後継総裁選任に関する自民党内の問題がある。今の内閣や実力者(そんなのいるのかなあ?)だけで決めると、たちまち党内若手からの反発がある。果たしてどうするのか?たった一人の、我が儘どら息子のために、自民党だけでなく、みんな大迷惑だ。
 
 そもそもの始まりは、前国会を参院側の反対にも拘わらず、強引に会期延長したのがケチの付き初めである。年金問題やなんやかやで支持率が低下。このままで参院選をやれば敗北間違いなし。次期国会で懸案法案が通るかどうか判らないから、今国会でみんな通してしまえ、と強硬採決の連発。それに会期延長で参院選が延びれば、夏休み効果で投票率が低下し、公明の支援で勝ち目があると助平根性。ところが、松岡問題に赤城事務所費、久間しょうがない発言と、出るは出るは。おかげで会期延長は完全逆効果。おまけに参院選後、野党の要求に応じて、直ちに国会を召集すれば良かったのに、組閣に手間取って一月も遅らせてしまった。そこへ対テロ特措法問題。アベもまさか、小沢があそこまで強硬とは思はなかったのだろう。
 そのあげくが「職を賭す」発言。やることなすこと、後手後手の連続である。これも最初の判断ミスが原因。策士策に溺れるの例か?大した才も無い人間が、下手に策を弄すると、こういう事になる。
(07/09/11)

 アベが対テロ特措法が通らなければ、内閣総辞職すると爆弾発言。記者会見で、記者の誘導尋問に引っ掛かって、ついうっかりと口に出てしまったのか、それとも他に意図があるのか?幾ら国際公約だと言っても、たかが一国内法が通らないからと言って、内閣総辞職とは前代未聞。これなら、初入閣で年金問題を片づけてやると息巻いている桝添など、鼻から足下をすくわれたようなものだ。他の大臣だって、みんながみんな対テロ特措法だけで入閣したつもりではないだろう。
 そもそもアベが金科玉条に掲げる国連決議にしたって怪しいもの。9.11直後の異常な雰囲気の中で、アメリカの主導で出来た決議である。それから6年、ラデインの捕縛とかタリバン・アルカイダの撲滅など夢のまた夢。アフガニスタン戦争は出口も見えず、混迷の度を深めるばかり。参加国だって、建前は別に本音はどうか判らない。韓国は年内に撤兵する。肝心のアメリカも1年半後にはどう出るか判らないのだ。その中で、日本だけがやれ国際公約だ、といって断固”聖戦完遂”を叫んでいるのである。それとも、シドニーでブッシュに相当脅されたか?ブッシュ如きの脅しにびくびくするようでは、話しにならない。反対に、日本が持っているアメリカ国債を中国に売り渡してやる、と逆脅しをかけてやればよい。
 思うに当日朝、桝添が田原総一郎の挑発に乗って、来年三月までに5000万件の年金照合をやってみせると大見得を切った。そもそも年金照合を来年三月までにやると云ったのはアベ本人だ。ところが、色々調べてみると、とても出来そうにもないことが判った。そうなると野党・国民の追求は、とてもかわせない。本物の内閣総辞職。そうでなくとも、今国会を乗り切れなければ解散総選挙だ。そうなれば自民党の大敗は目に見えている。どっちにしてものたれ死にだ。そうなる前に対テロ特措法をタネに、面倒なことはみんな誰かに押しつけて、逃げ出そうと言うのが本音ではないのか?しかし対テロ特措法が通らなくとも、この前の参院選と同じように、なんだかんだと云って、居座る可能性もないとは云えない。
(07/09/10)

 参院選敗北後、普通なら総裁辞職なのだが、アベは居座りを決め込んだ。周囲(母親・・・ということは岸信介の娘、とか麻生)に止める必要は無いと説得されたと言うことらしい。一方、党内からもアベの責任を追及する声は出ても、「乃公出ずんば」という人物が現れない。この現象を自民党筋は表向きは、アベに変わる人材がいない、ということで事実上アベ続投を黙認した、事になっている。果たして真相はそうだろうか?アベに変わる人材がいない、ということは世間一般では、現在アベ晋三が総理総裁として最もふさわしく、それに対抗出来る実力を持った人材がいない、と解釈される。アベ以上の人材がいないとは、自民党の人材不足も来るところまで来たのか?コイズミの自民党潰しもやるだけやってしまったのか?そうじゃないでしょう。アベに替わる人材がいないと言うのは、永田町独特の表現。本音はこんな泥舟内閣を引き受けるお人好しはいない、ということ。参院で与野党逆転。微妙な国会運営を迫られる。内外に難問は山積。しかも内閣支持率は落ちるところまで落ちている。要するに、実力者或いは、将来の総裁候補を抱える派閥としては、敢えて「火中の栗は拾わず、果報は寝て待て」路線に転換する。ヤバイところはアベに始末させ、将来の美味しいところだけ頂こうという寸法。ヤバイところ?最大のヤバイところは消費税問題ですよ。谷垣・古賀としては消費税をアベにやらせて、その次を狙う、という作戦か?それなら第二次アベ内閣に人を出さない方が得。
(07/08/27)

 狂乱の参院選が終わって早十日。自民党は現在敗戦総括をやっているところだが、敗軍の将が相変わらず、総理・総裁の座にいる限り、まともな総括報告書が出るわけがない。私なりに今回の敗戦の戦犯を挙げるとすると
 A級・・・中曽根康弘(元総理)、コイズミ純一郎(元総理)、井上義行(首相秘書官)
 B級・・・中川秀直、青木幹夫、片山虎之助、片山さつき
 C級・・・柳沢伯夫、赤城徳彦、松岡利勝、福井俊男(日銀総裁)
 てなところでしょうか。
 A級はアベに間違った統治術を指南したり、情報を与えた罪。昨年暮れまでは、アベは佐田問題・本間問題で揺れ動き、世論の動向にやや過敏に反応していた。それにストップをかけたのが、中曽根・コイズミの二人。中曽根は世論調査など無視して大きな目的・・・つまり憲法改正・・・に向かって進め、とアホ首相を唆した。コイズミは鈍感力を奨めて、元もと頭の悪いアベをますます馬鹿にしてしまった。そのあげくが、柳沢から始まって、松岡・赤城に至る問題なし発言と、世論無視の強行採決の連続。これで内閣支持率はがた落ち。落ちても落ちても、まだ基本政策は理解されていると錯覚させたのが秘書官長の井上。この茶坊主はボスに何を報告していたのか?コイズミの秘書官飯島は嫌な悪党だったが、世論を見る目、勘は鋭くタイミングを外さなかった。それに比べ、井上はミスだらけ。これ以外にアベに強行姿勢をとらせた元凶に、岡崎久彦・佐々淳行・小池百合子などの内閣顧問団が挙げられる。これらのそそのかしによって、アベは誤った判断を続けたのだろう。但し、具体的犯罪行為が顕かではないので、起訴出来ない。
 B級の罪は選挙戦略のミスである。中川・青木・片山虎之助の三人は選挙の直接責任者だから責任は取らなくてはならない。片山さつきは党広報局長として、選挙宣伝工作に失敗した罪。
 C級の罪は前線に於ける軍律違反である。
(07/08/09)

 アベの性格の強さなのか弱さなのか、よく判らないが、彼の最大の欠点は情報(つまり状況)が十分確定しない間に性急に結論を下し、或いは問題の内容を高をくくって吟味せず、誤った結論を下して自ら墓穴を掘ることである。例えば、柳沢発言や松岡・赤城事務所費問題では、始めから問題は無いと突っ張り、その後次々と問題が出るに及んで内閣支持率を低下させてしまった。年金問題では、民主長妻に追求されると、「責任は管さんにある」と逆ギレ。小沢に「領収書が無くても救済すべき」だ、と迫られると「本当に払ったかどうか判らない人にも払うのか?」と居直る。ところが支持率が低下していると見るや参院選対策で、以前と打って変わって低姿勢。野党要求を丸呑みする形での救済案の乱発。これでは誰も信用しなくなる。
 つまり、判断するタイミングと方向性がみんなずれているのである。選挙で負けて少しは懲りたかと思ったら、全然直っていない。
1、開票途中で敗色濃厚となるや、結果も確定しない内に政権続投宣言。理由としては、アベに変わるタマがいないことが挙げられている。もしそうなら何も云わずに黙っていればよい。その内周辺から「やっぱりアベでなくては」という声が挙がり、再び政権を握れば良いのだ。その時は強力な単独政権が作れる。ところが、先に続投を云っちゃったものだから、党内はシラケムード。あちこちからアベ批判が漏れだしサンドバッグ状態。第二次アベ内閣を組織しようとしても、各派に色目を使わなくてはならないから、下手するとロボットか案山子状態。そこに小沢が手を突っ込んできたらどうするのかね。
2、アベは敗戦後、成長の陰の部分(つまり地方・弱者)に対する配慮が足りなかったと自己批判。こんなこと野党がズーット昔から云ってきたこと。それに耳を傾けなかったのは、自己責任。
 なお、これは第二次アベ内閣の政策を縛ることになるだろう。つまり、規制強化やバラマキの復活である。それは選挙前矢継ぎ早に出された超法規的バラマキ措置に伺える。一方で民主党の福祉政策をバラマキと批判する。この矛盾をどう説明するのか?民主党は福祉を法律で規定しようとしている。ところがアベ自民は法律による規定を拒否しているから、結局はその場しのぎ。その点を直ぐに見透かされるだろう。
3、、第二次アベ内閣でも赤城は再任しない方針を発表した。事実上の更迭である。これこそ選挙前にさっさとやればよかったのだ。選挙に負けてからこんなことをやっても何の意味もない。それともアベは本気で選挙に勝てると思っていたのだろうか?普通、我々の仕事でも先手必勝である。何か問題が起きそうだ、と思えば早め早めに手を打っておく。それには当然コストも手間も掛かるにで、みんなやりたがらないのだが、それを怠ると、現場で事故を起こしたり、地元や役所とトラブルを起こす原因になる。それの修復に要する手間・コストは、事前対策の数倍以上に及ぶことがある。アベは当にその手間暇をさぼったのである。当然の報いだろう。
4、従軍慰安婦問題について。事態の重要性を理解せず、ブッシュが了解すればアメリカも了解すると勘違いして、渡米。やったことは謝罪の説明で謝罪ではない。この程度は直ぐに見透かされる。そのあげくが米上院での謝罪要求決議である。これで日本の国際支持率が大きく低下しただろう。勿論国連安保常任理事国は当分無理。謝罪と言うのは、心から後悔していますということを相手に納得させる・・・相手がそう思えばそれで済む・・・、極めて高度で、且つ単純な外交手段である。ドイツは本心からかどうかは別にして、イスラエルに対して謝罪した。おかげで、イスラエルでワーグナーが演奏出来るようになった。国益・党益・社益を考えれば、やるときにはやらなけりゃならない。私など30過ぎたら、役所相手に腹にもないこと喋るのがヘッチャラになった。50過ぎた、いい年した男が、その程度も出来ないでどうするのかね。
(07/08/01)


 アベ政権支持率低下は止まらない。何故支持率が低下するか?その政策や、例えば今国会での強行採決の連発のような強権政治にも問題はあるが、それは重要部分ではない。大部分はその周辺の人物が人格・品格に欠け、世間の顰蹙を買っているにも関わらず、彼らを庇い続けたため、アベ本人の人格・品格に国民が疑問を抱きだしたことである。昨年の佐田・本間に始まり、今年に入ってからも柳沢・松岡・赤城、更に久間と絶え間がない。塩崎にまで疑惑が懸かっている。アベはとにかく疑惑人物を庇い続ける。昨年の佐田・本間は世間の追求に屈して更迭したが、今年に入ると全く世論を意に介さなくなった。おそらくコイズミあたりから鈍感力を吹き込まれたのだろう。それを後生大事に護っているところが、いかにも長州人らしい。では。ここまで、庇い続けて、果たして彼の周辺の団結は強くなったであろうか?実態はむしろバラバラになっているのではないか、と思われる。少なくとも、自民党や町村派内ではそうだ。それが選挙戦後半に入っても、いっこうに内閣支持率が延びない原因になっているのだろう。
(07/07/23)

サミット報道では、日本のメデイアは常に日本の首相を大写しにし、如何にも日本が重要であるかを強調する。しかし、実際の力関係はサミット終了時の記念撮影にある。アベはG8 の一番外れ。はっきり云ってアベは、注目も期待もされていないということだ。おまけにサミット当日のドイツ地元紙での、首脳紹介記事に、間違えてアベの替わりに赤城徳彦の写真が掲載された。これなど、在ドイツ大使館の重大失態である。
 列の中心にいたのがドイツのメルケルだったのは、矢無を得ないとしても、注目されるのはプーチンとサルコジの位置。しばらくの欧州政局はこの三人を中心に展開していくだろう、ということを予感させる。
(07/06/10)

 これに関連してトンネル塵肺訴訟で、いきなり原告と和解成立。こういう公害や労働災害訴訟では、実は被告企業は和解したがっていたのだが、それにネジを巻いて、裁判を引き延ばしていたのが国側だったのである。このいきなりの政府の変わり身に、一番驚いたのは被告企業側だったろう。これまでお国の云うとおり、「原告要求を拒否してきたのに、何で今更」、というわけだ。なお、和解条件の、トンネル内粉塵発生防止や、連続作業10時間以内などという項目は、とっくの昔にどこでもやっていることで、びっくりするようなことではない。これも又見え透いた参院選対策である。

 今度はアベがいきなり東京都の喘息患者に対し、国の環境対策積立金を取り崩して補償金支払いに応ずると表明。それもソーリの独断ででだ。これぞ究極のバラマキ、我田引水の参院選対策。どのみち慎太郎との談合でだろうが、裏でブスメギツネ小池百合子あたりがウロチョロしている臭いがする(クサーッ)。こんなことをするとアスベスト中皮腫や水俣病の未認定問題はどうなるんだ。同じやるならもっと早くやればよい。それを今時脈絡もなく突然だしてくるから信用されなくなる。今時の50代というのはこの程度の能しか持ち合わせていないのか?
 そもそも環境省所管の積立金を、首相の声一つで取り崩しが出きるというのはどういうことか?この国には最早法律や秩序は無いということだ。つまり、国会なんかあってもなくてもどっちでも良いということ。実は、これがアベ流憲法改正案の狙いである。総理大臣公選制もこの延長線上にある。私は数年前自治会の会長をやったことがあったが、会計を見ると特別会計と言うのがあって、それに関する規則が何にもない。極端に云うと、会長が勝手に幾らでも使えるということになる。そこで大慌てで、特別会計規約というものを作って、特別会計の目的を明らかにし、使用する場合には役員の承認を要するということにした。日本国総理大臣及び環境省という役所の経理意識は、大阪のはずれにあるちっぽけな自治会以下ということになる。
(07/05/31)

現職閣僚の自殺という事態は日本憲政史上かつてなかったことではないか?それより発足直後からこれほどガタガタした内閣も珍しい。まず、昨年は本間政府税調会長の愛人辞任、佐田行革担当相の事務所費疑惑(今回の松岡とよく似ている)辞任、年が明けてから柳沢の「産む機械」発言騒動、そして今回の松岡自殺である。更に今後西川郵政会社社長外部役員兼任問題が待っている。普通ならとっくの昔に内閣総辞職である。昔なら、本間、佐田問題だけで内閣総辞職になる。しなければ陸軍が大臣を引き上げ、実質上の倒閣。場合によってはクーデターだ。特に本間事件は艶聞がらみだから軍部が黙っているわけがない。
 現実にはアベ政権は最早レームダック化しているのである。アベは潔く総辞職すべきである。

 社保庁年金入力ミス、松岡還元水と自殺問題に続いて西川日本郵政会社社長の外部アルバイト疑惑が急浮上。週刊朝日に報道されると、4月に遡って報酬は返上したと答弁。何のことはない、貰っていたわけだ。週刊誌が報道しなければ貰い続けていただろう。大体この西川という人物、確か住友信託か三井住友時代だかに、なにか詐欺まがいのことをやって世間の批判を浴びたことがある。要するに叩けば埃の出る体なのだ。これに対し任命者である管総務相は、外部役員兼任を「規則に則ってやっているから問題は無い」の一点張り。なんだか松岡還元水の「法規に従って適正に処理しているから問題はない」の連発にそっくりなのだ。これが現在のアベ内閣の一特徴である。つまり法規・規則に触れなければ何をやっても構わない、という認識である。その背景になにがあるか?それはアベ自身であり、本人が語っている祖父岸信介のDNAである。岸信介は満州国建国後、満州国総務部次長として満州に赴任、いわゆる内面指導を行う。建国後、満州には日本から財閥とか一発屋、闇社会のヤクザ連中が大挙して押し掛け、現地人と数々のトラブルを起こす。これは様々なルートを通じて訴えられるのだが、岸は全て法規に反していないとして握りつぶした。この岸を支持し、満州国民の反日感情を拡大したのが、関東軍総参謀長の東条英機。彼らに対立したのが参謀副長の石原完爾とその一派。面白いのが、大杉栄を殺した元憲兵の甘粕正彦が石原派に立ったことである。岸・東条らは満州国人民から「法匪」と罵られ、日満関係悪化に大きく寄与した。その証拠に、昭和20年8月突如侵攻してきたソ連軍に対し、日本軍と共同して闘った満州国軍や満州国人民の存在を知らない。国会答弁で見られる彼の言葉は丁寧だが、敬意のない傲岸不遜・高飛車な言い方は、当に祖父からの隔世遺伝であり、それが内閣全体に伝染し、とうとう今回のような支持率低下に結びついたのである。
 なお、アベ内閣人事には次のような特徴がある。
1、情実人事
 昨年のアベ内閣誕生協力者・貢献者に対する論功行賞で、世間の評判は気にせず閣僚や党・政幹部に登用する。今回の松岡、前の柳沢が典型。その他両中川や目立たないが高市早苗なんかもその口。
2、世間受け(ミーハー)人事
 国会承認や党総務会承認を必要としない政府顧問やナントカ審議会委員に、その見識・能力を無視し、自分に近い考えの持ち主なら、新聞TV等マスコミで目立っている人間を無批判に登用することである。これをミーハー人事という。現内閣の外交・安全保障担当顧問には岡崎久彦・佐々淳行・中西輝正・森本ナントカといったTVでおなじみのタカ派がずらり。こいつらはアメリカの肩を持つこと以外脳のないロクデナシ連中である。その他教育再生会議のヤンキーセンセーとか、口入れ屋とか、ろくでもない連中が国策の中枢に口を出しているのである。これも皆、アベのミーハー趣味が原因である。
3、身体検査不足
 昨年の本間や佐田、今回の松岡とか、どれも叩けば埃の出る体。その検査を怠ったためとんでもないことになったのだ。世の中で何かをやるためには、必要条件と十分条件とを満足させねばならない、物事は裏表両面を見なければならないことぐらい大学を出た人間なら誰でもわかるはず。ところがアベは必要条件なら必要条件、十分条件なら十分条件しか見ていない。これが50過ぎた人間のやることか?。だから今回のようなことになるのだ。学力が低下している以前に脳力が低下しているのである。所詮偏差値30の成蹊だからしかたがないか。
 不思議なのはアメリカCIAも日本政府閣僚の身辺調査を、十分にやっていなかったらしいと見られることだ。ブッシュ政権も、閣僚や共和党議員の不正疑惑で揺れているから日本どころではないのだろうが、アメリカも又深刻な能力劣化に見まわれているのである。ひょっとするとこの点をキムジョンイルに見透かされているのかもしれない。
(07/05/29)

 普天間移設問題について海上調査に自衛艦を派遣。これはアベが防衛事務次官に直接指示を出したものらしい。何故相手が防衛大臣ではなくて防衛事務次官なのだ?久間は「イラク戦争は間違った戦争だ」などとアメリカの勘に触るようなことを云うので、こんな爺さんに物言っても埒が開かんと思ったのだろう。だとすれば重大な閣内不一致である(何故民主党はこの点をつかないのか?)。これ以外に憲法解釈による集団自衛権容認研究会の発足とか、何かアベは随分と焦っている感がする。先月の訪米でブッシュに相当脅されたのではないか?アメリカとアベの頭にある自衛権とは、明確に集団交戦権である。アメリカめがけて飛んでいくミサイルを日本上空で撃墜することが、なんで固有の自衛権に当たるのかね?おそらく、アメリカの要求を呑むことによって、六ヶ国協議に埒問題を取り上げさせる取引だろう。しかし、ブッシュがウンと云っても国務省が取り上げる保障はない。それはアベが帰国したあちのライス談話でもあきらかである。元国務省北朝鮮担当の某大学教授が、「ホワイトハウスは拉致問題を忘れているわけではない、日本側は何を具体的に要望しているのか判らないからだ」と述べる。これこそホワイトハウスがこの問題を忘れていた証拠である。今更具体的な要望もないだろう。その結果が、下手をすれば日本を交戦国に巻き込みかねない憲法拡大解釈や憲法改正である。アベの一連の動きは、一時の功名に焦って国を誤るおそれがある。だいたいが気の小さい小賢しい人間の考えることである。将来にろくなことはない。
(07/05/21)

ある本を読んで感じました。近世武士道を特徴付ける慣習は「衆道」即ち男性同性愛。石原シンタローの特攻隊に対する思い入れは同性愛の臭いがする。そういえば三島由紀夫のオカマ趣味は有名。つまり右翼とはオカマなのだ。アベに子供が出来ないのもその所為か?アベと松岡の関係もこの線で考えるとよく判る。
(07/05/13)


北朝鮮対テロ国家指定についてブッシュとライス(ホワイトハウスと国務省)との温度差が遂に露呈。ブッシュは遠来の客に対し思いつきのリップサービスをやったのだろうが・・・ブレアも政権を離れ、今や世界で自分を支持してくれるのは、日本のアベだけだからだ・・・、実務を預かる国務省としてはそうはいかない。この遠因として、イラク開戦に対し国務省は慎重だったにも拘わらずホワイトハウスが突出して開戦を主導し、そのあげくが今のような様になったため、国務省がホワイトハウスを信用しなくなったことが挙げられる。ライスも最早かつての勢いはなく、国務省の外交官僚に操られるだけの存在になった。デリケートな問題はブッシュのような単純な頭には任せられないということだろう。又、拉致問題はアベ流強硬策では解決出来ないことも明らかになった。 問題はアベが外交顧問に選んだ岡崎久彦や森本、佐々淳行と言ったボンクラどもの頭が悪いことだけだ。さてアベよどうする?参院選はもう間近。何時までも知らぬ顔ではいられない。
(07/05/13)

 最近見た最もキモワルイ写真は、アッキーと手を繋いでタラップを降りるアベシンゾー。50過ぎてよくあんな見え透いた真似ができるなあーと感心する。両方とも成績劣等のアホ夫婦だから出来るんだろうか。
(07/05/06)
 

 アベはアメリカに行っても従軍慰安婦については謝罪の大盤振る舞い。しかし本心かどうかは直ぐにばれる。彼や付き合いのこれまでの言動を見れば一目瞭然。もし本心でなかったら、この謝罪は国際社会に対する重大なペテンだし、本心だったとすると、彼の支持者や彼自信への裏切りになる。果たしてどうするのか?鈍感だけで乗り切れるか?ブッシュは拉致問題について「考慮する」とは云ったが、取り返してやるとは云っていない。この前来たチェイニーは「支援する」と云っていた。それに比べれば随分トーンダウンしている。英語の「支援する」「考慮する」は、日本語の「善処する」と同じで、何もしないと言う意味。第一六ヶ国協議が国務省ペースで進んでいるのに、大統領が勝手なことを言い出すと国務省が反発し、ブッシュ/ライスの関係にひびが入り、イラン・イラク問題への対応がややこしくなり、ひいては次の大統領選に影響する。従って、アメリカは口では上手いことを言うが、実際は何もしないのが本音だろう。但し、議会がどう動くか?拉致問題対応に何らかの法案が提出されるか?されるとすると、それが民主党からか、共和党からか、で話しは違ってくる。
(07/04/30)

従軍慰安婦問題で遂にアベはアメリカマスコミに全面降伏。外人記者に対し、慰安婦問題に於ける国の責任と、河野談話の踏襲を明言した(04/20)。今月末の訪米を前にこの問題を解決しておかないと民主党主導での議会演説が出来ない、とホワイトハウスから脅されたのだろう。それとも温家宝から何か囁かれたのか。しかし、それぐらい、50にもなっているのだから、何も云われなくても判りそうなものだ。鈍感力というのは、日本人だけに通じる特殊な方法で、外国特にアングロサクソンには通じない位のことは、側近の誰かが注意すべきだ。
 抑も鈍感力の草分けはあの西郷隆盛である。堂々とした体躯、茫洋とした風貌、清濁併せのむ度量、無駄口を排除した簡潔な言葉から大勢の人間を引きつけ、維新回天の大事業に邁進させた。近代大人物の代名詞でもある。しかし西郷は見かけや俗説と異なり、元々は薩摩藩勘定方を努めたほど数字に細かく、理詰めの人間でもある。その従兄弟の大山巌は陸軍元帥、日露戦争の英雄である。体躯・風貌は西郷に似ており、その点からも西郷の再来視された。戦争中は具体的な作戦立案は総参謀長の児玉源太郎に任せ、冗談を叩いて司令部の空気を和らげた。個性派揃いの満州軍総司令部が調和を保てたのは、大山の鈍感力のおかげとされる。しかしその大山も幕末は薩摩藩の会計係、戊申戦争では砲兵小隊長、維新後フランスに留学して砲兵学を学んでいる。いわば日本近代砲兵の草分けでもある。砲兵という兵科は歩兵や騎兵と異なり、気合いだけで戦はしない。事前に自分と敵の位置関係を正確に測量し、座標計算を行って射撃諸元を定め、それに基づいて射撃を実施する。更に着弾点を観測し、弾着誤差を修正して修正射撃を行う。非常に理詰めで、数字に基づいた細心の作業を伴うのである。
 明治の二大鈍感力の持ち主は、実際は極めて数字に強い、理詰めの人間だったのである。ところが、昭和の軍人はこの二人の真実を見逃し、表面の鈍感振りだけを真似て、国を滅ぼしたのである。この代表が東条で、戦局悪化に伴い周囲から辞任を求められるが、意地を張ってとうとうサイパン失陥まで粘った。鈍感力とは、内に細かい論理と計算をしつつも、鈍感を演じる能力である。ではアベ晋三の場合はどうだろうか?あの早口、野党から痛いところを突かれると向きになって言い返すなど、プライドは高いが、実は小心でせっかち、負けると傷つきやすい性格の持ち主だろう。こういう人間ほど攻撃に対して逆襲するのである。しかしそれは弱い相手に対してであって、強い相手には直ぐにへなへなになる。
 彼の昨年に於ける問題は、郵政造反議員の復党、佐田・本間事件処理だった。これの処理に手間取ったため支持率が低下し、結局は佐田・本間の解任ということになったのである。ところがこれが党内保守派の反発を買い、小泉あたりから鈍感力などと云う余計なことを吹き込まれると、今度は支持率を無視して居直りを決め込む。抑も小心な人間が権力を握ると、周囲からの批判に耳を傾けず、返って反撃することが多い。この点、アベは先の東条にそっくりなのである。アベのジジイの岸信介が東条内閣の重要閣僚だったのも何かの因縁。ということは彼の運命も決まっているということか?
 さて20日の記者会見で、とりあえずアメリカ向けの地均しはおえた。しかしこれで国内特に自民党や国内保守派は収まるでしょうか?いやしくも一国の総理が外人向けに喋ったのだから、その内容は取り消しが効かない。保守派の反発が強くなると党内統制が保てなくなる。最早鈍感だけでは解決できなくなるだろう
(07/04/22)

 戦時中従軍慰安婦問題で安部が右往左往。抑も従軍慰安婦問題が発生したのは、よく覚えていないが、70年代の始め頃、朝日新聞のある記者がこの問題を取り上げた。それを韓国のマスコミが取り上げ、更に日本に逆輸入されて、日韓間の大問題になった。その時筆者は「朝日は上手いことやりよったなあー」と思った記憶があるが、何故上手いことやったかと思ったかについては思い出せない。ところでこの記者、実は例の安部NHK圧力事件の発端になった、天皇戦争責任模擬裁判の主催者だったと云われる。だとすれば、もう既に死んでいることになる。さて、この問題は日韓条約でも、条約締結前交渉では全く問題になっていない。元もと、双方とも問題になるなどとは思っていなかったのである。それが突然、ある人間の意図によってゾンビのように復活した。この時期は、韓国も高度成長のさなかであり、日韓間には問題はなく、むしろ韓朝間の緊張が高まっていた時期である。そういう時期にこのような問題が出てくれば、当然日韓間に緊張が走る。日韓関係にクサビを打ち込む効果はある。この事件全体の裏に北朝鮮の影響があったのだろうか?朝日の記者がジョンイルの陰謀に引っ掛かったというわけか?
 そもそも軍隊あるところ遊郭あり、戦争あるところ遊女ありだ。これは洋の東西、古今を問わない。ジョン・レノンの「僕の戦争」という映画には、アフリカの英軍基地での慰安所を皮肉たっぷりに描いたシーンがある。映画「モロッコ」のラストシーン、砂漠を行軍する外人部隊を追いかける女性群はその筋の商売女。太平記には、千早城を包囲した幕府軍が、滞陣のつれづれに神崎・江口の遊女を陣中に招いたとある。確か田中隆吉手記だったと思うが、昭和10年代、北支戦線でヤミの淫売屋が横行し兵隊とのトラブルが絶えず、頭を抱えた軍が陸軍省兵務局長通達で、業者を軍の許可制にしたことが始まりと記憶している。この種の商売は国内では警察の許可が必要で、警官が日常の監視監督を行う。だから戦場では軍が許可し、憲兵が監督するのは当たり前と云えば当たり前である。しかし、そのような事情を知らない女性が、自分達を護送するのが憲兵で、慰安所の廻りも憲兵がウロウロしておれば、これは軍が経営に関与していると思いこんでも仕方がない。更に戦線が中国北部から中国本土へ、更に東南アジアから太平洋地域に拡大すると、需要が供給を上回ってくるので、供給量を確保するために強引な手段が用いられた可能性はある。従軍慰安婦が全て強制とは云わないが、否定派が主張する様に全て任意というのもいささか強引と思われる。大体、日本の役人のいつものやり方なのだが、最初は任意ですよ、と甘い事を言って置いて、気が付いてみると、みんなそうなっていたというのがよくあるのだ。例えば学校休日二日制でも、最初は幾つかの学校で実験的に試行し効果を見て順次拡大する、などと云っていたが、開始から2〜3年ほど経つとみんな休日二日になっていた。その間、休日二日制についての評価結果など聞いたことがない。こういうことをやっているから、強制ではありません、任意です、と言っても俄に信用されないのである。
 それはそうとして、問題はその後の日本政府の対応である。火は赤かろうが青かろうが放っておくと燃え広がる。問題はそれが真実であるかどうかではなく、国際的に信頼を得られるかどうかである。問題が日韓間のマイナス材料になると思われれば、火事になる前に消し止めなくてはならない。それが政治である。少なくとも河野談話と、それを踏襲する各総理の謝罪談話は、大火になるのを食い止める効果はあったと思われる。しかし、如何にも中途半端である。何故なら、謝罪談話は相手の政府へではなく、中間に立つ支援団体に向けてだからである。これでは何時までも火種は残ることになる。小泉政権下で、力を得たのは党内右派、つまり従軍慰安婦否定派である。これに対抗して韓国内でも反日派が力を持ち、これが各国に働きかけたものだから、とうとう国際人権問題にまでなってしまった。一昨年の国連安保常任理事国改訂問題を巡っても、日本はこの問題を抱えている限り、国際的支持を得られないことがはっきりした。おまけに今の安部は抑もが最も強硬な否定派の一人である。安部政権下で、つい先日高校教科書検定で一部教科書の記述変更が求められた。更に先日の国会答弁で安部が「・・・狭義の強制は無かったと考えている・・・」などと、国内保守派に色目を使った、どっちつかずのヌエ答弁をやったモノだから、せっかく収まっていた火を煽った結果になってしまった。だったら広義の強制はあったのだな、というわけである。先月辺りから、アメリカのマスコミの一部がこの問題を大きく取り上げだした。議会では民主党の日系議員が、韓国・アジア系市民をバックにこの問題を追求しだした。俄にアメリカの国内問題になったのである。実態は民主党がブッシュ=共和党政権叩きにこの問題を利用しているのは顕かで、ブッシュも今のところ安部支持を声明しているが、ブッシュ=共和党政権の最大支持団体であるキリスト教保守派は、とりわけこの種の問題については敏感である。ブッシュが日米関係ばかりにウェイトをおいて慰安婦問題を軽視すれば、宗教保守派の支持を失いかねない(既に様々なスキャンダルで宗教保守派の共和党離れが始まっている)。そうなると1年半後の大統領選で致命的敗北を喫しかねない。最近になって、安部もやっと河野談話を踏襲する姿勢を明らかにしたが(無論、本心ではない)、これはアメリカ大使館を通じて、ホワイトハウスからネジを巻かれた結果だろう。あんまり、何でもかんでも鈍感一編道ではやっていけないことにそろそろ気が付いてはどうかね。
 なお、自民党保守派だけでなく、無党派一般ピープルの中にも、「一体日本は何時まで誤っておればええねん?」という鈍感意見の持ち主がおる(例えば毎日放送嘱託の角淳一とか)。これは甚だしい国際感覚欠如である。ことは個人対個人の喧嘩ではない。国家対国家の対立である。日本人なら三日・三月・三年で忘れてしまうかもしれないが、外国特に大陸諸国は簡単には忘れてくれない。極端に云えば、永久に謝り続けなくてはならないだろう。ドイツは連邦法を改正して、ナチス肯定の意見や鈎十字マークを貼っただけで逮捕される。それぐらいのことをしても、今でもイスラエルに謝り続けている。つい最近ローマ法王は1000年前の十字軍について、イスラム側に正式に謝罪した。日本でも、山口県知事が正式に会津若松市を訪問出来るようになったのは、つい数年前のことである。愛知県吉良町では、今でも忠臣蔵ものの映画・芝居の上演は禁止である。甲子園の巨人阪神戦で球場が異常に盛り上がるのは、今だに関ヶ原の恨みが消えていないからだ。
(07/04/05)

 毎日新聞世論調査で、とうとう安部内閣支持率は30%台に突入、不支持率と逆転。民主が凡打を繰り返すからもっているようなものだ。この結果、桝添は夏の参院選を睨んで、これではとてもじゃないが戦えないと、国会明けの内閣改造を主張。ではどんな内閣だったら良いのでしょうか?今のようなオボッチャン仲良し内閣ではなく、清濁併せ呑んだ(自民党だから濁々か)実力者内閣か?例えば、郵政造反派を取り込み、若手やチルドレンを排除するような。そんなことをすれば、党内分裂は更に進み、支持率はなお低下する。公明が連立を解消するかもしれない。進むも地獄、退くも地獄。おまけに体調の問題もある(50過ぎて痩せすぎるのは問題)。一旦ここは退いて、将来捲土重来を期すか(10年後くらいの第二次安部内閣で再チャレンジ)?体質からみて、それまで生きられないだろう。
(07/02/26)

柳沢問題の本質は今後の年金問題である。これについては、政府も与党も本質部分を抜きにして、表面の見かけだけを議論しているのである。まず、現在の年金制度の根幹は、現役世代の年金負担を退役者への給付に当てるというものである。では現役世代とはどういう者かと言うと、20才以上60才未満の国民全員ではないのだ。例えば厚生年金では従業員四人以上の企業の正社員のみ、パート、アルバイトは対象外。又、企業年金では、年金組合に入っている企業以外は対象外。これは業界でも一応大手と見なされる企業に限られる。国民年金でも生活保護所帯は納付義務はない。コイズミ改革以降、年金問題が混乱したのは、単に年金未納や社会保険庁の杜撰経営だけが原因ではない。こんな者は全体から見れば氷山の一角に過ぎない。本当の原因はコイズミ政権、特にタワケの竹中平蔵や悪の宮内とその一味・・・例のトンマの本間もこの中の一匹・・・が、見かけの景気回復だけを重視し、年金問題を無視したからである。しかも当時、財界やマスコミまでそれを後押ししたのだから罪深い。
 コイズミ政権下、なにが起こったかというと、改革という名のリストラである。この結果企業倒産は続出し、企業も人員整理で社員数を減らし、不正規社員が増えてしまった。これは不正規社員だと、企業側の年金負担が不要になるからである。その結果、見かけ上企業業績は上昇する。だからみんなこれに倣う。それを銀行や証券会社、更には政府や与党までがそそのかしてきた。つまり、上から下まで、よってたかって年金負担者を減らしてきたのである。これでは年金収支が悪化するのは当たり前。国自身が年金システムを破壊してきたのだ。柳沢発言は、その政策上の失敗を女性に押しつけるものである。柳沢の言う通り、仮に有効出産率が2.0を越えても、今のような自由主義競争経済を前提とする・・・国際競争を絶対視する・・・経済政策下では、せっかく産まれた子供が成長しても、年金負担者になれるかどうか判らない。更に少子化対策として財界が主張するように、外国人労働者を導入したところで、彼らは日本の年金には加盟せず、日本で稼いだ金は故郷に送金するから、日本の問題解決には寄与しない。おまけに日本で生活を始めれば、生活保護のような社会的コストが懸かってくるのである。こんなことはとっくにヨーロッパで実験済み。問題が起こってから慌てても遅いのである。野党もこの点をキーに攻め立てれば、もっと国民の共感を呼べるのに作戦がお粗末過ぎる。
 抑も、年金問題は柳沢を始め、厚生労働省や自民党厚生族がこれまで唱えてきたように、将来人口が増えれば解決するような単純なものではない。その時代の人口構成、所得構成(労働分配率の問題)やその変化、年金負担構造、税収予測から金利、為替レートまで、あらゆる要素を考慮に入れなければならない。そんな複雑なことを厚労省単独で出来る訳がないのだ。まして社会保険庁を廃止したところで何の解決にもならない。要するに、年金ファンドを作って、そこに厚労省OBを送り込むことだけが目的ではないのか?自民党・財界による本格的な年金搾取と、アメリカによる年金強奪はこれから始まるのである。
1、まず国民年金は廃止して税方式に一元化すべきである。現在の消費税を一般財源にするのではなく、そのまま福祉目的税に振り返ればよい。ガソリン税を使ってもよいのだ。又、所得税の累進課税を復活すべきである。
2、その為には、現在の社会保険庁と国税庁を一本化すべきである。この二つを分離しておかなければならない理由はない。分離しているから、やれ厚生族とか大蔵族とかいう利権団体が発生するのである。
3、厚生年金でも負担額の上限を廃止すべきである。企業年金はそれぞれで考えればよい。
(07/02/18)

 どうもこの頃、永田町当たりで喧しいのは、「景気底上げ」論である。この間の日銀政策会議でも底上げ論者が利上げ論者を押し切って、利上げ阻止に成功。おかげで福井のメンツは丸つぶれ、おまけに円の下落は留まるところを知らない。底上げ論がいつ頃から出だしたかというと、昨年暮れ当たりからぼつぼつと、年明け特に今国会前にやたら五月蠅くなった。言うまでもなく、政権支持率の低下を防ぎ、野党の格差攻勢をかわし、今国会を乗り切り、夏の参院選に備えるため。政権危うしと見て、経団連の奥田元会長とか、トイレ現会長まで底上げ論をぶって援護射撃に懸命。ところが、彼らの言い分は、全体の底上げを図りつつ格差拡大を目指す、というのである。こんなサーカスみたいなことが果たして出来るでしょうか?奥田やトイレの言い分は、景気が拡大すれば富の配分は下に廻り自然と底入れが図られる、というものである。要するに対策は他人任せで、なんら具体的な経済政策がない。彼らの主張は抽象的な希望・願望に終始している。つまり、具体論に踏み出せないのだ。彼らの言い分なら日本は経済成長を永久に続けなくてはならないが、今後少子化が進むからそんなことはあり得ない。
 政府は「経済成長底上げ戦略チーム」なるものをいきなり作ったが、これこそ泥縄の最たるもの。各省庁ごとに底上げ案を出させようとするのだが、かつてブッシュ(父)に脅されて竹下だったか宮沢だったか忘れたが、いきなり内需拡大案を各省庁に命令して、それが今の政府関連不良資産を作る元になったのである。政府主導底上げ案も、どのみち訳の判らない補助金だとか、援助団体(役人OBの天下り先)の林立で税金ばかり何処かに消えるばかりで実効が上がらないのは目に見えている。当に安部政権はあっちにフラフラ、こっちにフラフラの迷走泥縄政権に落ちぶれたのである。
 なお、今アメリカではトヨタ車の在庫が増えているよし。なんだか年頭予測が中たりそう。
(07/02/16)

 柳沢伯夫、安部の援護射撃で逃げ切りに成功。ついにいつもの通り有耶無耶決着。しかし、柳沢の政治生命はこれで終わりだろう。何故なら、安部政権が何時まで持つか判らないが、仮に参院選で勝ったとしても、選挙後には内閣改造。その時点で柳沢は交替。その後、いずれは安部政権は交代しなければならない。後継政権としては、こんな口の軽い人間を閣僚や党役員に入れる訳にはいかない。おまけに年も年だ。体よく引き下がって貰って世代交替。参院に廻るか、良くて参院に衆院比例代表。政治の第一線からはおさらばである。本人は地位に恋々としない、などと粋がるだろうが、一度議員特権を身につけたものがそう簡単に諦められるとも思えないが。
(07/02/15)


 柳沢、「機械発言」に次いで「健全発言」。今時こんなことを言えば、女性だけじゃなくマスコミ・野党から叩かれるのに決まっている。それを承知で言っているなら、相当の高等戦術。ヒトラーの「嘘も100回繰り返せば真実になる」と同じで、同じ事を何回も繰り返していると、世の中の人間はその内「そんなモノかなあ」と錯覚してしまうのである。マインドコントロールとは、当にこの原理を利用した心理操作術なのだ。これこそ日本の官僚が最も得意とする戦法。そして日本人は実にこの手の心理操作に弱い。麻原なんて、彼らに懸かったらまるで子供だよ。従ってこの問題も、その内有耶無耶になるだろう。柳沢の狙いはそこにある。
 なお、本件について野党の審議拒否戦術に対し、「野党も反対ばかりしないで、国会審議に協力すべきだ」などという批判が、保守系特に以前のコイズミシンパ評論家から漏れ聞こえてくる。具体的に言うと、大宅映子とか加藤タキといったババア、宮崎とか塩川といった単細胞、それに引きずられて、同じようなことを言うアホな一般ピープルもいる。一見もっともらしいが、こういうのをソフトなファシズムというのである。与党と野党が目的を同じにして協力し合う。当に麗しい光景で、これが安部の言う「美しい日本」の真骨頂かもしれない。しかし、これは言うまでもない翼賛政治である。かつて、大日本帝国は戦争に勝つために翼賛政治を展開したが、その結果は見るも無惨な国家の滅亡だった。批判を失った国家や企業がどうなったか。かつての長銀、興銀、北海道拓殖銀行、山一証券、今回の不二家事件をみればよく判る。
(07/02/07)

 柳沢発言に付いて、世間・・・要するにマスコミとか、これにおもねる評論家達・・・はこれを柳沢個人の資質や生き方に、原因を求めようとする傾向が感じられる。これこそ安部の思う壷。予算成立後に柳沢の首を切ればそれで済む。発言の原因について、71才という年齢をひいて、「戦争中の『産めよ増やせよ』教育を受けた所為だ」というのまである。71才ということは終戦時8才か9才だ。こんな子供に『産めよ増やせよ』なんて言っても、何の事やら判らない。もし判っていたとすると、大変マセたガキだ。それより、終戦後いきなり教科書を書き直させられたり、それまでの軍国主義から民主主義へと大変な価値観の転換を迫られた世代でもある。だから、戦前の古い思想の持ち主という見方はあたらない。柳沢は東大出の元大蔵官僚。発言の種子はむしろ旧大蔵省カルチュア、ひいては東大法学部の教育に起因すると考えるべきである。かつて宮沢喜一は、大蔵官僚の欠点を「何でも金メで考える癖がある」と指摘している。言い換えれば、思想・哲学が無い。柳沢は少子化問題を金メで考えていて、ついああいう発言になったのだろう。少子化問題の解決は金メでは解決出来ない。将来の日本をどうするか、という思想・哲学の問題なのである。実はこの思想・哲学こそが、今の安部政権が最も不得意とするテーマである。「教育再生会議」の答申を見れば判るでしょう。二流の人間ばっかり集めるから、あんないい加減な各論だけの無思想生煮え答申が出てくるのである。
(07/02/05)

 某元政治記者の観測(本日スパモニ)。「本当は柳沢が辞めたくないと言っているんじゃない、安部が辞めさせないんだ」。これはあり得ますねえ。思い起こせば、シンゾーの爺さんの岸信介も、あれほど全国的に安保反対と叫ばれていても、強引に安保改訂を通してしまった。最期は右翼に刺されてしまったが。廻りのいうことを聞かないのは家系でしょうか?しかし、岸は悪党で天人ともに許さざる国賊だが、やったことは日米安保条約改定という国事の重大事項。たかが一閣僚の首とは比較にならない。思うに、安部は爺さんを追い越したいと願っているのではないだろうか?だから、爺さんが出来なかった改憲に拘るのだ。もしそうなら、この際柳沢如きに拘らず、泣いて馬謖を斬って将来に大事を期すべきだろう。それが出来ずに、目先の小事に拘って、善人ぶってウロウロするようでは、所詮偏差値30の小人。
(07/02/02)

 柳沢発言問題で、安部内閣窮地に追い込まれる。これで内閣支持率は確実に10%は下がるから(いやもっとか?)、内閣支持率は既に40%を切り、ひょっとすると30%台下半かもしれない。安部内閣発足時の支持率がおよそ70%近かったから、四ヶ月で半分になってしまった。誰の責任だああー!と安部は言いたいでしょうが、実は当人の責任なのです。安部内閣支持率を低下させた主なイベントには次のようなものがあります。
      1、郵政造反派議員復党問題
      2、本間税調会長辞任問題
      3、佐田行革担当相辞任問題
      4、今回の柳沢発言
 
 これらにより内閣支持率が低下した最大の原因は、安部の優柔不断ぶりにある。まず1、郵政造反派議員復党問題。参院側は翌年選挙で焦っているから復帰を要求する。一方、衆院チルドレンは猛反発。中川秀も世論をおもんばかって反対する格好をする。ここで、安部が間に入って決着を付けて、造反派復帰で一件落着の筈だったのだが、ぐずぐずしている間にマスコミが騒ぎ出して思惑違い。支持率低下になる。安部と中川秀との間に一回目のひびが入る。2、3も早めにクビをきれば良かったのに、安部が下手にかばい立てするものだから、その間にマスコミが騒ぎを大きくした。そして、今回の柳沢問題である。政府と党のひびが更に拡大する。中川も、内心ではやってられないよ、だろう。共通しているのは、安部が結論を先送りにしている間に、マスコミをレンズに騒ぎが増幅し、問題が一人歩きしてしまって、最期はコントロール不可能になってしまうパターンである。
 そもそも現在のような小選挙区制下での総理が頼りにしなければならないのは、派閥ではなく閣僚と支持率である。不祥事問題が起こったとき、両方を救えることは無いので、どちらかを捨てなくてはならない。閣僚の替わりは幾らでもいるから、クビを切っても当座はもたもたするかも知れないが、傷は修復出来る。しかもこのリスクは内閣だけで収まり、党全体には波及しない。その内、マスコミも国民も忘れてしまう。ところが、トップが結論を先延ばしにすれば、世間からは「今の首相はいざというときの決断力が無い」という評価が下され、支持率は低下する。これは時間と共に拡大し、場合によっては傷口は修復出来なくなる*1しかも一旦低下した支持率を回復するのは大変である。内閣支持率の影響は、単に内閣だけに留まらず、党全体に波及する。末端の議員は低下した支持率をバックに選挙戦を戦わなくてはならない。
 なぜ、こうなったのか?安部にはまともな補佐官がいないためではないか、と考えられる。安部内閣発足時、自薦他薦で大勢の補佐官が誕生したが、彼らは一体何を考えて、補佐官になったのだろうか?みんな安部に似て、スマートでお利口だが、いざとなると度胸がなくなり、自分が傷つくのが恐いから、首をすくめて嵐の過ぎ去るのを待つのだろうか。少なくとも、コイズミの飯島(嫌な奴だが)のように、親分と一心同体になって、泥を被ることも厭わぬと言ったタイプではないのだろう。
 先月、安部は欧州を歴訪し、「日本はテロの戦いには、ためらわず行動する」と宣言した。その割には、仲間内の問題にはためらいが多すぎる。中国は既にポスト安部を睨んで、作戦を練り直しているだろう。

1;これは地すべり対策も同じである。地すべりも、最初にクラックが入った時に、早急に手当をしておけば、被害は最小限に抑えられる(対策工規模の極小化)。しかし、当初の地すべり予兆を、「大したことは無いだろう」となめて懸かって、手をこまねいていると、クラックはドンドン拡大し、最期は手の付けられないようになってしまうのである。そして良くて会計検査でとっちめられるか、最悪刑事立件となる。何でも問題が起きれば、早手回しに次々と手を打っておくことが肝要。そういえば、かつての雪印や昨年の不二家も、この原則が判っていないから起こった事件。JR西日本の尼崎脱線事故も似たようなものだろう。
(07/02/01)

強引に法案提出かと思ったら、なんと安部の鶴の一声で提出断念だ(ホワイトカラーエクセンプション法案)。昨年も「本間を辞めさせない」と言っていたのに、マスコミが五月蠅く言い立てると、途端に本間解任。これでは部下のやる気が無くなってしまう。「総理!何処をむいているんですか?」「選挙だけだよ。選挙のためにはマスコミに尻尾を振るのは当たり前だ」。
(07/01/17)

 悪評芬々のホワイトカラーエクセンプション法案を自民党が強引に国会に提出しようとしています。何故でしょうか?これが見え見え参院対策で、両方のご機嫌取りだけが目的のヌエ法案。まず、対象者の年収が経団連案では400万円以上になっているのに対し、政府案では900万円以上。これでは対象者数が数10分の1ぐらいになるので、財界が期待するコストダウン効果はほとんどない。それどころか、年収900万もある人間に残業手当を払う馬鹿会社が、世の中に一体幾らぐらいあるのでしょうか?NHKや朝日新聞のような一部のマスコミ親方日の丸会社ぐらいだ。普通の会社なら、年収がこれ近くになるとみんな管理職にしてしまう(但し部下はいない。名詞に「担当部長」とか、「〇〇部課長」とか書いてあるのがそれ)。第一、年収が900万円もあって残業しなくちゃならんような連中は無能なのだから、さっさとクビを切れば良い・・・ワタクシなんか今から30数年前、係長に昇進して、年収がやっと100万を越えたかと思ったら、途端に残業手当がなくなった・・・。それなら、こんな法律あってもなくても同じなのである。政府としては法案として提出する事に「意味」がある。つまり、法案提出で財界に対するアリバイを造っておき・・・そうしておかないと参院選の前、財界から政治献金が貰えなくなる・・・、一方実質的に骨抜きすることによって、労働者・一般消費者側の反発をそらそう・・下がる一方の安部支持率を何とかくい止めなくてはならない・・・という作戦だ。要するに、財界の方ばっかり向いている官邸と、参院選が気がかりで仕方がない与党との妥協の産物。
 それと財界が出した例が良くない。あんな半世紀も前に流行った話しを持ち出すなど、アナクロも良いところ(但し、背後にアメリカの圧力が感じられますが)。そんなことだから、経団連はトイレ会長の年寄りモーロク集団呼ばわりされるのだ。自分達の経営管理能力不足を法律で補おうなどと、不道徳なことは考えない方がよい。
(07/01/15)


(教訓その1)悪事をたくらむ時は、学者を巻き込んではならない。学者というのは馬鹿だから、余計なことを直ぐペラペラ喋る。

 本間の新地豪遊のスポンサーは何処か?そんなものオリックスと村上に決まってまんがな。コイズミ民営化委員会で何処が儲けたか?オリックスが一番。他流通屋、タクシー業界、消費者金融屋、大学業界等々、それと村上ファンドを忘れたらあきまへんで。少子化が進むのが判っているのに、コイズミ時代は訳の判らん大学(例えば江戸川大学とか)を一杯造った。企業倒産が増え、個人貯蓄率がドンドン減っているのに、大学だけが何故増える?この不思議。その急増インチキ大学の大部分が実は、コイズミ、宮内(オリックス)、本間のラインに繋がっているのだ。これらの大学の受験料、入学金の何%とかが、新地のクラブの売り上げに化けているというわけ。
 昨年の何時だったか忘れたが、コイズミ退任前だから昨年7月か8月頃か。6chサンプロで宮内問題討論会。宮内側で出てきたのが、本間ともう一人カイカク派の評論家。宮内批判派の突っ込みに対し、本間が「その根拠を述べよ」と血相変えての猛反駁。画面を見つつ「たかが民放の馬鹿番組になにを焦っとるんだ、このオッサン」、といささか奇異に感じた。今から思えば、その時既に身辺に怪しい雰囲気を感じていたのではあるまいか。それとも知らず、こんなアホ(なにがアホかというと、立場もわきまえず新地のアバズレに騙されること)を政府委員長に任命した安部の間抜けこそがお粗末。
(07/01/04)
 

 本間税調会長が辞任して、73才の香西が会長に就任。こんなロートルで大丈夫でしょうか?他の委員との年代差、見解差があり前途多難。そもそも本間の辞任は週刊ポスト記事が引き金だが、それが無くても、本間はいずれ辞任していた可能性がある。何故なら、税調発足当初から、会長自らが財政再建ではなく減税中心、という方針を示しているからである。始めから結論ありきだ。これでは何のための調査会か判らない。その内、各委員から反発が出て税調は混乱し、空中分解。本間引責辞任というケースは十分あり得る。何故こうなるかというと、問題は本間正明という人物のキャラクターに起因するのではないか、と思われるのである。彼は脱俗的研究者と言うより、学者の仮面を被った俗物権力主義者の臭いが強い。例えば、かつて大阪市行革委員長の時、委員会人事を巡って議会と対立し、結局クビになった。この時官邸の威光を笠に着たため、返って反発を買ったとも云われる。なにか腹に一物背に荷物の臭いがする。しませんか?又、彼の子分の跡田(慶応教授)を堺市行革審議会に送り込んでいる。跡田の関連企業が、堺市石津処理場建設について不透明な受注を行い、その結果堺市は数10億円の損害を出している。俗物の化けの皮がやっと剥がれたということか。
 本間は政府委員をクビになったから、その手のアルバイトも解約続出。しない会社もあるようだが、下手するとその会社は株主代表訴訟モノ。ところが辞任の原因になった彼女は新地のママ。これがベイエリアの億ションを下見していたらしい。それでなくてもこの手のオンナは金がかかるよー。それより、ママのクラブに借金がないかどうか、調べているのでしょうか?別に大学教授がよそにオンナを囲って悪いという法律はないので、オンナのためにも頑張れば良かったのに、あっさり辞めちゃった。オンナの男を見る目が変わってくるでしょう。おまけに離婚後は現婦人との慰謝料もかかってくる。老後の年金の半分は元婦人がもっていく。阪大教授の給料だけでやっていけるはずがない。金の切れ目が縁の切れ目で、新地のママにも捨てられたりして。下手すりゃ、老後は天王寺公園でホームレスだ(いや阪大だから中之島公園か)。なんとしても再チャレンジしなくてはならない。いやいや、そもそも経済学博士なんだから、この程度は折り込み済み、のはず。 心配することもないか。それも出来なけりゃただのバカセ。阪大には結構、この手の一発屋がいる。学内綱紀粛正をもう一度やり直さなければ、阪大は立ち直れないよ。
(06/12/27)

北朝鮮ミサイルに関し、アメリカが日本にミサイル防衛を要請し、それをアベがフンフンと受け入れる模様。アベはミサイル防衛がどういうものか全く判っていない可能性大。成蹊大なんてこの程度。かつてNATOに総すかんを食ったMDを日本に押しつけようする魂胆。その程度が判らないアホが最高権力者にいるのが、この国の現実だ。

昨日アベは東アジアサミット出席のため、フィリピンに出発したが、肝心のサミットは台風とかなんとかで中止。実際は現地ではアロヨ政権への反発が激しく、とてもサミットを開ける雰囲気では無かったらしい。それを台風の所為にしただけ。アロヨ政権の基盤は日本と同じ親ブッシュというだけである。こんなのと付き合っていたら、その内目も当てられない状態になる。又、その前日には、インドネシアからいきなり天然ガス供給を30%削減すると通告された。これがアメリカのイラク政策と無関係である筈がない。そもそも、外務省の主要な仕事に、相手国の政策変更に関する情報を入手するというのがある筈である。それが全く出来ていない。日本の外務省は何をやっているのでしょう?とにかく官僚の能力が、低下を通り越して劣化の一途を辿っているのである。何故そうなったか。コイズミ時代、外交がアメリカ一編道になり、アメリカの云うことさえ聞いていればそれで良し、という風潮が産まれたのである。それを作った張本人は、元タイ大使岡崎久彦である。これが、今だにアベ内閣の外交顧問をやっている。この奸物を駆逐しなければ、日本の独立外交はあり得ない。
(06/12/09)

 佐藤ゆかり、片山さつき刺客2議員が、衆院予算委員会無断欠席で袋叩き。これは郵政造反議員復党反対派潰しのための、手の込んだ陰謀ですな。党は党規委員会にかけるとか、マスコミはマスコミで「・・・重大な違反行為だ」と大騒ぎ。ところが採決内容は「官製談合防止法案」という誰も反対出来ない法案。云ってみればB級法案で、二人や三人欠席したところで、自動的に成立する。わあわあ騒ぐような内容ではない。昔(55年体制下)はこういう法案採決など・・・・特に自民党は・・・・議員が無断欠席するのは当たり前だった。何故、今回このようなB級法案採決で、佐藤・片山の二人がやり玉に挙げられたかというと、云うまでもなく、二人が復党反対の強硬派だったからである。かつてナチはユダヤ人や反ナチ派を道の真ん中に引きずり出し、公衆の面前で殴りつけ公衆にそれを見せつけた。何のためかと云うと、一般のユダヤ人やドイツ人に、ナチに逆らったときの恐怖を刷り込むためである。今回の佐藤・片山騒ぎは、目立つ二人を何でも良いから難癖を付けてやり玉に挙げ、大衆の面前・・・現代ではTV画面・・・で罵倒し恥をかかせようとしたのである。かつてのナチのやり方にそっくりだ。誰をターゲットにしているかって?佐藤・片山二人が本当の相手ではない。その他のコイズミチルドレンに対する、露骨な脅しである。誰がこんなことを考えたのか?世間は、この件についてアベは無関係のように思っているようだが、実際は黒幕はアベで、コイズミ・森・青木・片山(虎)が了承し、世耕・中川(昭)あたりが筋書きを書き、某TV局(テレ朝あたりか?)が提灯を担いだ、というのが実態だろう。アベのナチ性が遂に出てきた一件だ。そもそも、山口県の内、山陰の長州は古来陰謀家を多く輩出する土地柄である。隣接する出雲もその点では長州に負けない(竹下、青木を見よ)。揃って日本陰謀地方だ。特にアベは祖父の岸、大叔父佐藤の血を引く、由緒正しい陰謀家系である。それなら、これぐらいのことを考えてもおかしくない。
(06/12/04)

鳴り物入りの教育再生会議が大慌てで、イジメ対策8項目を出す。あの程度なら本省の初中局長通達で出来る。要するに教育再生会議メンバーの知能指数が足りないのだ。これもマスコミとオバハン受けを狙って、TVワイドショーに顔と名前が売れている人間だけをかき集めるという、コイズミ流(実態は世耕流か?)の安易軽薄手法をなぞっただけの結果。そうこうする内、今度は航空自衛隊からウイニーに米軍情報が流出。この翌日に防衛省昇格法案が成立。アベ内閣の売りの一つは防衛力強化。その看板がジャパンNSCなのだが、その矢先にこれでは話しにならん。アベ内閣とその周辺を作る、数だけ多いが中身が伴わないナントカ会議とか、カントカ補佐官という連中の能力に問題があるのだろう。呆けの死に損ないか、中身の無いチンピラばかりだからこうなるのだ。(06/11/30)・・・・その後「再生会議」提案にはあちこちから批判続出。あんなもの話しにならないバッタモンだ。

郵政造反議員復党のごたごたや、TMヤラセ質問・デタラメ経費でアベ支持率が急落。ひょっとするとこの問題、知っている人は前から知っていたんじゃないか?と疑われます。総裁選立候補を巡って、福田が「今更そんな年じゃない」と云ったのも、森が「アベは大事な体だから泥を被せるようなことをしてはイカン」と云ってアベ擁立に反対したのも、今となれば「なるほど」と頷ける。では総裁選に立候補した三人はどうだったのでしょう?
三人とも知っていても「大したことはない」と高をくくっていた可能性は十分あります。特にアベ本人は。他の二人はどうでしょう?仮にヤバイと思っていても、どうせ当選するする訳がないんだから、コイズミの後始末はアベにやらせておいて、綺麗になったところを頂くのが頭の良いやりかた。アベの次は谷垣の線が濃厚になってきます。
(06/11/29)

 「競争入札で、競争入札で」と内閣府官房長が連呼。昨日(06/11/22)参院教育改革特別委員会。例のやらせタウンミーテング問題で民主党蓮肪の質問に対する回答。競争入札とは、発注者が所定の基準で積算した価格内で業者間が競争するもの。積算価格を越えた業者は自動的に失格になる。ところが山本官房長は、その点をほったらかして、単純に最低価格だから落札したとだけ云っている。つまり、落札価格の上限が設定されていないのだ。業者にとってこんな有り難い話しはない。そういうアホ入札なら、いくらでも高値落札が出来る。あんなもの業者間の筋書き通り。官製談合の疑いが極めて濃厚です。「競争入札」とさえ云っておけば、世間をだませると思うのは、100年早い。
 そもそも、あの程度の事業で100もの積算項目は多すぎる。超高層ビルや大規模公共事業でもこんなに多くはない。積算項目が増えれば、経費が膨れるのは当たり前。未経験事業の場合は、積算項目の設定を業界団体に委託することはあり得るが、まともな団体なら、傘下企業はあんなイベントはやり慣れているはず。だったら、エレベーターのボタン押しとか、タクシーのドア開けでナンボといった、馬鹿げた項目を挙げるはずがない。ということは、内閣府が経費を膨らませるために、意図的に余計な項目を付け加えたとしか云いようがない。おかげで、請負業者はまず粗利で2/3は儲けとるよ(これ位儲けられなくてはただの馬鹿間抜けだ)。しかし、その儲けがすっかり残るわけではない。かなりの部分が、何処かへキックバックされているはず。何のためにそんなことをしたのか?内閣府の裏金作りか、それとも連立与党対策費か?
(06/11/23


 昨日(11/19)、ベトナムでAPECが開催されました。そこで本日のNHKBS国際ニュース、ロシア国営放送ver.。画面を見ているとアベの姿が一向に映らない。ロシアは白人優越主義の国だから、有色人種を無視しているのかと思うと、そうでもない。有色人種指導者でもちゃんと映っているのだ。しかしそれは、中国の胡錦濤と韓国のノムヒョンだけ。プーチンの有色人種指導者との会談風景は、この二人しか放映されていない。更に、全首脳が一列に並ぶお決まりの記念撮影でも、ロシアバージョンではアベの姿は映っていない。要するにロシアはアベを無視しているのだ。本日夕刊でそのいきさつが判りました。アベは端から三番目にならんでいたのだ。かつて、中曽根はサミットで強引にレーガンの横に割り込んだ。こんな無礼を容認する雰囲気が当時の国際世界にはあったのだ。ところが、アベにはその気力もない。これが何を意味しているのでしょうか?世界がアジアで注目している国は中国だということです。何故か日本は嫌われているのだ。再チャレンジが必要なのは、アベ君自身だろう。
(06/11/20)

アメリカ中間選挙の結果が判明。事前予測通り民主党の勝利。なんと、事態は2年前の今頃、ワタクシがブッシュが再選された後に予測したとおりに進展したのです。但し、この時期のラムズフェルドの解任までは、予測出来ませんでしたが(もっと早く首になると思っていた)。この結果、アメリカの外交・防衛政策は、より対話的方法にシフトするでしょう。中東ではアメリカとイスラエルとの間に距離が出来、アメリカとパレスチナ政府との間に、何らかのチャンネルが出来るかもしれない。但し、その場合イスラエルによる・・・報復とか、誤爆と云う・・・テロが増えるでしょう。東アジアについては、アメリカ外交に於ける中国の比重が大きくなるでしょう。これは六ヶ国(いや実質は五ヶ国か?)協議や北朝鮮制裁にも微妙な影響を与えるでしょう。民主党や共和党穏健派の力が増加することは、保守派特にネオコンの影響力が弱くなることです。アベを支えるジャパンネオコン
      岡崎久彦
      森本 某
      中西輝正
 

なお、某番組で、ある若い外交評論家だか、学者だかが、「こんなことは1年前には全く予想も出来なかった」などと喚いていたが、ワタクシのような素人の野次馬が2 年前に予測出来たことが、プロの評論家が出来ないなどとはあきれてものもいえない。今時のプロなど、この程度のレベルなのだ。学力どころか、脳力も低下する一方。


 などはアベにどういう忠告をしていたのでしょうか?自民党総裁選があった、本年9月頃には、既に中間選挙での民主党有利という観測が流れていたはずですが。中国やジョンイルでさえ、その線で動いているのだ。
 さて、今回の選挙結果で、誰が一番ショックを受けたでしょうか?思うに、イラクのマリキ、アフガニスタンのカルザイ、パキスタンのムシャラフ、エジプトのムバラク、カザフスタンのナザルバエフなどの、不安定な弧の中の新興親米政権指導者ではなかろうか。何故、ショックかというと、これでアメリカとの関係が変わるのではないか、といった高尚な理由からではない。アメリカ議会の上下両院を民主党が握った事によって、これまでアメリカから彼らの懐に廻った金の流れが、明らかになるかもしれないからだ(この問題について、ブッシュ政権は国防上の理由から一切明らかにせず、共和党優位のこれまでの議会も、問題にしなかった)。上に挙げた連中に、アメリカから闇資金が廻っていなかったり、彼らがアメリカからの対テロ援助、経済援助をピンハネしていないはずがないでしょう。カルザイについては、ワタクシは、何時か何処かで、「この男はいずれ殺されるだろう」と書いたような気がする。ムシャラフについては、殆どの国民から反発を受けながら、何故タリバン退治に狂奔するのかよく判らない。CIAから金が入って、それでCIAから脅されていれば、よく判る。
(06/11/09)

 コイズミがチルドレンを前に「政治家は使い捨てだ」と一説。それはそのとおりで、チルドレンなど始めから使い捨てに決まっている。それが判らなかったとしたら、自分がアホなだけ。しかし、どこの世の中に、新入社員を前に「お前達は使い捨てだ!」と云う社長がいますか?普通は腹の中ではそう思っていても、口先では「君たちは永久に我が社の貴重な戦力だ」などと、歯の浮くようなお世辞を云うものだ。私なら、社長に使い捨て呼ばわりされたら、「そうかい判ったよ!世の中に会社は一杯あるんじゃ!」とケツをまくって出て行くが、チルドレンにそういうものは誰もいない。今の20代、30代、40代の、能なし、根性なし、だらしなさをよく物語っている。口先と金儲けだけはイッチョマエ以上に熱心だが。
(06/11/08)

単位未履修問題で、校長の自殺が続いています。何故、自殺するのか?それは今の補習のようなマイナス方式では、一定の枠内の何処かで帳尻を合わせなくてはならない。そんなことはできっこないから、無理矢理帳尻合わせのため、必ず犠牲者が出るのです。これは日本が昔からやってきた典型的人柱解決法です。それよりも、私が云っている、正規履修者に対する一律加点方式の方がずっと良い。これなら、みんな喜ぶし、犠牲者は出ない。
(06/11/07)
1、この問題の本質は、卒業出来るかどうかという些末な問題ではなく、センター試験や大学入試で不公平が生じているということです。以前、この不公平を解決するために、単位正規履修者に対し、一律加点すべきという意見を述べました。その時点では、どう加点すれば良いか、まとまらなかったのでそのままにしていましたが、本日具体的な方法を思い付いた。まず受験生の絶対数が多いセンター試験を例にとります。単位未履修高校をA群、正規履修高校をB群とします。それぞれについて偏差値分布を調べます。それぞれの偏差値の中央値が一致するよう配点を調節すればよい。例えばA群の偏差値中央値が57、B群のそれを53とします。両者の差は4です。総得点を1500点とすると、中央値を一致させるためには    4:100=X:1500  

                                  X=4×(1500/100)=60
つまり、B群の受験生の総得点に60点を加算すれば良いことになります。
 全部の高校を調べるのは大変だ、と直ぐに役人は仕事をさぼることを考えるが、A群から30校、B群から200校程度を無作為に抽出して調べれば大したことはない。それだけで統計的には十分有意な結果がえられる。
 
 この方法なら、一部の受験校は今から無理して補習をしなくてもよい。卒業に必要な単位は入試後春休みを返上して修得してもらえばそれでよいのである。
 
2、なお不思議なのは、全体で1割に過ぎない単位未履修高校生の声はマスコミによく登場しますが、残り9割りを占める単位正規取得者の声が一向に取り上げられないのは何故でしょう?1割のエリートの救済のためには、9割りの庶民は無視してよいのでしょうか?与党、特に公明党の解決案は当にそれです。頭にあるのは人気取りだけで、将来への配慮が全くない。これ自身不公平の再生産です。与党案では、9割りの正規取得者の権利が踏みにじられるのです。現在のマスコミ関係者の多くは、受験校出身者が多く、自分自身が単位未履修だからではないのでしょうか?そうでなければ幸いですが、もしそうなら、マスコミ自身の自殺行為になるでしょう。
(06/11/02)

 高校単位未履修者救済の大合唱。いろんな馬鹿が連日、新聞やTVを賑やかせています。
馬鹿その1;やっちまったもンは仕方がないんだから、レポートか何かで済ませばいい;自民党森喜朗手抜きバレバレ馬鹿。これ自身、キチンと単位を履修したかどうか疑わしい。早稲田の入学だって裏口じゃないのか?これと同類が8ch小倉。これも高校・大学でまともに単位をとっていたかどうか怪しい者だ。
馬鹿その2;70単位はしんどいから50単位ぐらいにしよう;公明党場当たり馬鹿。学会員家族に未履修者が相当いるのだろう。
馬鹿その3;世界史なんか役に立たないんだから、やってなくても構わない。高校では受験に必要な科目さえやっておけばよい:橋下徹インチキ弁護士馬鹿。自分も世界史を手抜きしてきたことがバレバレ。
馬鹿その4;必修科目をやらなかったからって、その分勉強しているんですよ;本日6chスパモニ登場の、某問題すり替え教育評論家。テレ朝も、よりによって、なんでこんな馬鹿をゲストに呼んだのでしょう。

 必修科目を手抜きしても、有耶無耶で救済する。郵政民営化反対議員の復党と同じで、このいい加減さ、デタラメが再チャレンジ。
(06/11/01)

 高校単位未履修問題について、TVマスコミなどから聞こえてくるのは、「犠牲者は生徒である。彼等の救済を考えなくてはならない」などと云った甘い言葉。だから、そう云っている彼ら(例えば各局ニュースキャスター(例えば8chの小倉とか)や宮崎哲哉とか橋下とかいった三流評論家)も、実は単位が不足していたのではないか、と疑ってしまうのである。

 この問題について早くも与党から、入試後の補修で良いじゃないかとか、リポートの提出で良いじゃないかなどと云った、彌縫的且つ融和的解決案が出ています。これこそ「赤信号みんなで渉れば恐くない」の典型。彼等の言い分は、生徒が犠牲者なんだから救済しなくてはならない。そうでしょうか。もしこのやり方がまかり通るなら、正規の単位を履修した、おおよそ9割の生徒の権利はどうなるのか?1割の未履修者を救済するなら、正規履修者に対して、センター試験や大学入試で、一律加点するなどの救済策を採らなければ不公平である。入試は競争である。競争であればレースは公正でなくてはならない。競馬だってハンデを載せる。受験生なんか所詮競馬馬なんだから、取得単位によってハンデを設けるのは当然。なお、この問題は高岡南高校に対し一部の高校からチクリがあったから公になったのである。もしこれがなければ、未履修者は今年も堂々と履修者となっていたはずだ。犠牲者などというきれい事ではなかったはずだ。
(06/10/29)

日に日に高まる郵政造反議員の自民復活要求。昨日、安部がとうとう復活検討を党に指示。なーんだ、これが「再チャレンジ」の目的だったのだ。
(06/10/25)

 以前2chの掲示板に「成蹊でも総理になれるのか」というスレがあった。そこでそのスレの中身を見ていると「成蹊は関西で云うと花園レベル」と言うのがあった。今で花園レベルだから、シンゾーが受験した頃のレベルはどの程度だったのだろう。女房の昭恵。聖心をエスカレーターで登ってきたらしいが、最終学歴は聖心女子専門学校。通常エスカレーター方式の学校でも、高校から大学進学時には、下から2割位は落とすらしい。つまり、昭恵は下から2割のグループ。要するに、パッパラパーのお遊びギャルだったわけ。伝統的な学歴偏重社会では、二人とも典型的な落ちこぼれ。それでも、親の七光りと家の資産を利用すれば、総理大臣やトップレデーになれるということなのである。そういえば、ニートの代表、杉村ダイゾー君も家は資産家(BMWに乗るフリーターなどいるわけが無いでしょう)。では、一般市民の落ちこぼれ、つまりニート、フリーターがダイゾーやシンゾーのように、再チャレンジ出来るでしょうか?出来るわけないでしょう。世の中、全てコネかカネ。そのどっちも無いものは、永遠に資本家(今では企業家と云うらしい)の奴隷となって終わるだけ。要するに、安月給でこき使われてポイ捨て人生。ライブドアの安月給が有名だったらしい。そうでなけりゃ、あれだけ稼げない。再チャレンジ、再チャレンジと云って、安月給でこき使う。これが再チャレンジの真実だ。
(06/09/30)


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