平成三十年京都御所参観


 平成最後の京都御所一般参観。天気が良かったので11/3に行ってきました。どこの国でも帝王の宮殿は、その権威を内外に示すものです。ところが日本の宮殿は諸外国のそれとは少し趣が違う。ヨーロッパやアジアの宮殿は、高い石造の壁や塔を連ね、人民を威圧するかのように作られるものが多い。つまり権威を力で表す。しかし、日本の宮殿は以下の写真に示すように、木造で威圧感がない。力より”雅=文化”でその権威を示すのが特徴です。では何故ここから権威が産まれるのか?不思議ですね。
 御所建築は、当代の最高の職人が腕によりをかけ、最高の材料を使った作ったものです。つまり何でも最高なものが、ここに詰まっているのです。(18/11/06)

   京都御所外苑
塀(築地)の向こうが今回参観公開になった内裏
   車寄せ正面
   大覚寺蔵嵯峨流生け花
  紫宸殿の正面に当たる 建礼門
内裏側から
   紫宸殿
御所の中心で、大臣・参議から意見を聴取し、天皇が布令をするところ。
 日本近世最大の愚挙明治維新を始めた王政復古の号令も、「五か条のご誓文」も、ここから発布されました。
   紫宸殿の正面
  紫宸殿正面、向かって左脇の「右近の橘」 
 京都での右左は、あくまで天皇から向かって右左になります。
   同上、
向かって右脇の「左近の櫻」
  紫宸殿の結構
   紫宸殿の裏にある小御所 。
 天皇が政務を執り行ったり、大名や使節を引見するところ。
 1867(慶應3年)、ここで日本近世史上最大の陰謀「小御所会議」が西郷・大久保・岩倉・木戸らによって開かれ、戊辰戦争が始まる。
  
  小御所の障子画の一部 
   小御所の裏にある御常御殿
 天皇が起居する私的空間。
   障子画の一部
   庭園の向こうの屋根は皇后宮御殿はじめ女性皇族の居住空間。その所為かここは参観ルートには含まれておりません。
   まさか宮内庁だからグッズ販売はやっていないだろうと思っていましたが、やっていました。
 その中で「菊のご紋章」つきの「どら焼き」を買ってきました。カミサンが献上品?」ときくから「うまいのはうまいが、献上品のレベルじゃない。本物のけんじょうひんならもっとうまい」とこたえておきました。
 当たり前ですが、天皇陛下が千葉県製おどら焼きを食うとは思えない。
 本体にも菊花紋の焼き印があったので数えてみると14弁でした。本物の菊花紋は16弁です。