どうでも良い話し

横井技術士事務所
技術士 横井和夫


 「太平の眠りを覚ます蒸気船、たった四杯で夜も眠れず」、これは1853年ペリーの浦賀来航時の幕府の慌てぶりを皮肉った狂歌である。闇営業と反社会的勢力との関係で世間の糾弾を受けた二人の記者会見があったのはつい最近だが、昨今の吉本興業の慌てぶり混乱ぶりは、この当時の幕府のそれに匹敵する。
 それと同様が関東のジャニーズ事務所。公取から注意を受けるや、アンチジャニーズ評論家排除に向けてテレビ局に圧力。両方とも自分で自分の首を絞めているのに気は付かないのが共通している。
 この問題、メデイアや世間は芸人個人の問題、あるいは芸能プロと芸人・タレントとの関係と矮小化してとらえるが、筆者は背景に芸能プロ業界vs公取の戦いがあると考えている。
 芸能の歴史を論ずると本が一冊書けるが、大きくは宗教芸能と娯楽芸能に分かれる。娯楽芸能とは要するに大道芸である。日本で大道芸が小屋掛けで定期興行ができるようになったのは17世紀江戸時代初期。この時期に歌舞伎も相撲も神事から脱皮して大衆化・興行化に以降した。
 ヨーロッパでも日本でも大衆芸特に喜劇は政治・政府の風刺・批判にアイデンテテイーがあったわけで、いわば庶民のフラストレーションの受け皿でもあったのである。
 ところが今の吉本やジャニーズ事務所にそんな気概が感じられるでしょうか?吉本と云えば新喜劇。喜劇というものは、途中にどんな理不尽・不条理があっても、世間の情けによって必ずハッピーエンドで終わるものである。
 同じ新喜劇でも古い松竹新喜劇はこの原則を踏まえている・・・だから若者には若干荷が重い。一方の吉本はそんな原則クソくらえで、ひたすら無意味なギャグの連発。挙句の果てはアベ晋三という、なんの芸もないド素人を舞台に引き上げて受けを狙うという邪道までやる。吉本も昔の岡八郎あたりが作演出をしていた頃まではそうではなく新喜劇の原則を踏まえていた。今のストーリーより無思想ギャグ重視路線にシフトしたのは、今の大崎ー岡本ラインが実権を握って以来だろう。
 ジャニーズでも同じで、本来ロックとかニューミュージックとは体制批判ミュージックで、例えば例えば矢沢永吉にしろ忌野清志郎にしろみんなそうだ。しかしジャニーズミュージックだけはそうではなく、体制翼賛ミュージックだった。「世界にたった一つの花」なんて我々世代に言わせれば、インターナショナルでも歌ってろ、だ。
 SMAP解散の時、わざわざ官房長官が「国民的アイドル」なんて持ち上げたのも、ジャニーズ喜多川へのヨイショだろう。選挙も近かったから。つまり吉本とジャニーズに見られる最大の共通点は、その巨大さ故のガリバー性だけでなく、著しい体制翼賛性で、これは本来の大衆芸能の筋にもとるものである。そしてこの体制翼賛性が今の混乱をまねいているのである。
 事は公取との関係である。まず吉本問題発端は所属芸人が吉本に無断で仕事を受けたこと、そしてその相手が特殊詐欺グループだったこと。これはマスコミ的には大ごとかもしれないが公取には関係はない。但し警察特に二課か四課は興味を持つだろう。次に吉本会長が云わんでもよいのに、ギャラは250円や、契約は口約束や、これまでのやり方を変えるつもりはない、てなことを口走ったものだから、吉本芸人からギャラの取り分は9:1や、何年も前のギャラが未だ支払われない、てな話が出てくる。どこまで本当かは分からないが、これも公取は関係はない。しかし国税は興味をもつ。つまり甲乙間で経費のやり取りに対する客観的記録がなく、算定基準も曖昧だ。これは脱税の温床になっている疑いがある。
 公取が興味を持つのは、吉本やジャニーズ事務所のような巨大芸能コングロマリットがテレビ番組制作にどのような影響を与えたか、芸能資本とメデイア資本との関係はどうかである。吉本がテレビ番組やイベントでタレント・芸人の起用について圧力を加えたかどうかは、その立証のための一里塚に過ぎない。
 無論、この立証は極めて難しく簡単にはいかない。更に吉本もジャニーズ事務所もアベ官邸始め要所要所に手を打っている。ただこれまでの公取法違反事例・・・例えばゼネコンやメーカーの談合・・・を見ると、ばれるのは大体内部告発からである。内部告発といっても正義感からではない。要するにタレコミ、それもライバル会社を蹴落とすための同業者からのタレコミである。
 在京キー局5社の団結力はそれほど強いとも思われない。ここで公取が伝家の宝刀・・・不正競争防止法・・・を抜けばへなへなになる局も現れる。そのあたりからのタレコミを待てば、証拠は向こうからやってくる。なお在京のMというデブのオカマタレントが、何かの拍子に「公取」なんて何よ」なんて余計なことを言ってしまった。これだけでこいつの知能が小5並みだということが分かった。
 日本には規制三官庁というのがある。国税、労基そして公取だ。これの特徴はとにかくしつこいということだ。一旦目を着けられると簡単には忘れてくれない。何時までも覚えている。そしてこっちが忘れたころに又やってくるのだ。
 昔々、筆者の知り合いの某大手コンサルに国税の調査が入って、その後設計部長に聞いた話では、その後何度でもやってくるらしいのだ。ほとほとお手上げ。つまりジャニーズも吉本も、今後何かにつけて公取から聴取を受けたり、色々嫌味をやられることは覚悟しなくてはならない。公取だけなら良いが、これに国税が加わると余計ややこしくなる。それはテレビ局も同じだ。ジャニーズに立ち入り検査があったあと、吉本が出した改善計画なんて、あんなもので許してもらえると思ったら大間違い。その後、日テレが吉本が文書で質問状をだしたが、こんなもの八百長もいいところ。要するに、芸能界もテレビ局も今自分が置かれている立場がどんなものか、わかっていないのである。この勘違いが、今回の吉本騒動の本質である。
(19/08/03)

 ある吉本タレント(今はそこそこメジャー)によれば、過去では三年間吉本からの仕事は4件しかなかったらしい。その間どうやって食っていったかというと専らバイト。この比率で行けば、バイトが本業で、吉本こそがバイトなのである。つまり吉本の仕事がなくなってもバイトをやっていければ食うには困らないということだ。
 吉本興業は所属芸人6000人と豪語するが、その実態は上記芸人と変わらない。これは所属というより単なる登録である。登録なら他社の仕事を直営業しても何の問題もない。例えば官公庁は指名業者登録を受けなければ業務受注は出来ない。民間でも大手企業では協力会社登録しなければ業務を発注しないことが多い。だからといって、他の役所や会社の仕事を受注してはならないという規制はない。もしそんなことをすれば公正取引法違反で発注者側が摘発される。吉本の所属芸人他社業務禁止圧力は公正取引法違反の疑いが極めて高い。
 事件発覚後、吉本興業は当該芸人を解雇すると云った。では雇庸契約はあるのか、と問われるとあれらは自営業者で雇庸契約はないといい、更に毎日新聞の突っ込みに対し、会長はギャラに関してはこれまでのやり方は変えない、全てはマネージャーとの信頼関係だ、口頭でも契約は成立すると居直った。ところがSMAP問題でジャニーズ事務所に公取の手入れが入り、注意を受け更に吉本契約問題にも言及されると途端にへなへな。
 二日後ぐらい後に吉本は改善計画を出したが、これがお粗末でやれ第三者委員会を作るとか、企業コンプライアンスとか、こういう企業不祥事が起こると必ず出てくるワンパターン。その中で契約を文書で交わすなどというのもあったが、吉本の大崎会長自身が契約とはどういうものか分かっていないから、いずれ同じことを繰り返すでしょう。
 さて問題はそれからだ。最近の傾向として、吉本派の芸人やマスコミを使っての吉本擁護発言。特に関西では8ch(関テレ)、10ch(YTV)が著しい。昼のワイドショーにはひな壇に吉本芸人をずらりと並べているのだから、吉本への忖度は明らか。
 この結果、加藤らアンチ吉本らの行動は圧殺。さてこういう動きの裏に何があるのでしょうか?通常会社側は次の二つの手を使います
1)会社擁護派を使ってアンチ派への攻撃を進め、彼らを孤立化する。
2)一見会社批判すると見せかける一派を使って、逆にアンチ派を抱き込んだり、分裂をはかる。
 後者は一見分かりにくいが過去にはいくらでも例はある。例えば国鉄民営化後、動労を握ってJR東日本経営陣にすり寄り、国労潰しをやってJR東日本労務担当重役に上り詰めた松崎とか、旧日産労組を握って日産を食い物にして、日産をルノーに売り渡した塩路とか。
 さて現在の吉本で、誰がどうなのか、賢明な皆さんはもうお分かりでしょう。彼らが云うのは「吉本をつぶしたらあかん」「吉本をつぶしたらみんな終わりや」という根拠不明の泣き落とし。冒頭に挙げた例でいうと、6000人とも云われる末端芸人のほとんどは実は吉本が潰れても食っていけるのである。
 例えばバイトをしながらストリート漫才をするとか、お笑いバーでコントをするとか。その中で誰かの眼・・・インスタのようなSNS・・・にとまればメジャー入りも可能になる。高槻は昔からジャズや何かの大道芸には寛大だ。アルプラザの二階には貸しステージもある。そういうところを利用すればよい。そうなって一番困るのは、吉本オンリーのベテラン芸人・・・誰とは言いませんが・・・、そして吉本興業自身なのである。
(19/07/28)

 公正取引委員会がジャニーズ事務所に続いて吉本興業にも注意。ジャニーズの場合は退社タレントに対し営業妨害の疑いがある事、吉本の場合は芸人との契約がない事自身が、憲法で禁止されている力の差による片務契約の疑いがあること。筆者はこの背景に国税の陰があると考える。契約書を交わさないということは、ギャラの領収書も出さない、貰わないということだ。つまり吉本営業で最大のコストになるはずのギャラ(外注費)の出入りが曖昧だということだ。
 無論公取が何を云おうと、吉本特に会長の大崎は意に介さないだろう。又テレビマスコミも吉本怖さに何も言えないかもしれない。しかしスポンサーサイドはそうはいかない。公正取引法違反ギリギリのことをやって、おまけにコスト計算根拠が曖昧な会社に業務委託をすれば、それこそ反社会的行為と云われかねない。これがきっかけに消費者マインドが低下すれば売り上げ減少業績悪化だ。吉本よ、どうしてくれるといわれかねない。
 サンマや松本のような大物なら独自の税理士で税務対策をやっている。末端のそれこそン千人ともいわれる駆け出し芸人など、そのギャラなどゴミみたいなものだから国税は無視する(徴税効率が悪い)。一番狙われるのが今回槍玉に上がった宮迫とか田村のような中堅芸人。
 しかし本命は彼ら芸人ではない。むしろ吉本本体の税務体質だろう。但しここでまたもや忖度が働くかもしれない。例えば今吉本は大阪府(といいうより維新)と関係を深め、先月の衆院補欠選ではアベを新喜劇に登場させた。秋に予定される総選挙で吉本パワーを利用しようという算段だろう。この結果、吉本の懐具合は闇に消えるのである。そしてそれを握っているのが今の大崎会長。島田伸介が会長が辞めれば吉本は潰れる、というのは本当だろう。しかしあんな会社は一回潰れた方が良いのだ。
(19/07/24)

 たかが芸人二人に牙をむかれてたちまちへなへなになる吉本興業。サイテーの会社だね。社長もダメだがもっとダメなのは会長。あんなアホが会長をやっている限り、同じことは又起きる。毎日新聞のインタビューで彼曰く、1)ギャラ250円は今後も続ける、2)会社の取り分9割りは笑いを取るために云うとるだけや(但し吉本がナンボ取ってるかは云わず)、3)文書契約は今後もしない。口頭契約でも成立するのは凡例がある。全てはマネージャーと芸人との信頼関係や。4)反社会的勢力との繋がりについては、既に決意表明(紳助事件の時か?)もしておるし。芸人100〜200人ずつ集めて講習会もやっとる。何かあった時はマネージャーに連絡すれば対応する体制になっとる。 要するにこれまでのビジネスモデルは変えないということだ。
 この中で一番笑ってしまったのは4)の講習会とマネージャーとの連絡のくだりである。講習会というのは、学校でいう授業である。しかしその授業についていけなかったり、嫌で嫌で仕方なかったのが入るのが芸人の世界。そんな連中にいくら授業をしても、直ぐに出て行ったり居眠りだ。又吉本ではマネージャー一人当たり70〜80人の芸人を受け持つと云われる。そんな状態で期目の細かい管理が出来るわけがない。それを真面目に喋るのだから、当に吉本的ギャグを地でやっているようなものだ。
 そういう強気を押し通せたのも先週まで。昨日には社長がいきなりテレビに出て来週記者会見を開きますと表明。この間5分足らずの間に4回頭を下げていた。
 一体なにごとが起きたのでしょうか?一つは当の芸人が吉本を辞めることについて弁護士を立ててきたこと。弁護士が間に入ってくると、表に出したくないことが明らかになる恐れがある。もひとつはやっぱりスポンサーサイトからの圧力。スポンサーというのは法律がどうこうより。消費者目線でものを考える。これから見ると、これまでの吉本の目線と消費者のそれとのずれが大きすぎたということだろう。
 吉本の会長始め経営陣はあまりにも過去の・・・大正末・・・成功例に溺れすぎ、現代のネット社会というパラダイム変化の意味を理解できなかったのだろう。
(19/07/22)

 吹田拳銃強奪犯の父親が関西テレビの役員で次期社長候補だったらしい。関テレ社長と云えば、私の小学校の同級生で、転校生だったが中学は別で高校は同じだったのがいた。一度同窓会にきたことがある。その時は未だ関テレの部長級だったと思う。高校の成績は中の上ぐらいで目立った方ではなかったが、同志社から関テレに入ったらしい
 10年程前、関テレでヤラセ事件があり、上部がみんな辞めて、彼が社長になってしまった。その時思ったのは、関テレの社長など誰でもなれるんだなあ、ということだ。世間ではあの父親をエリートと呼ぶが、関テレの役員など大したことはないのである。その証拠に10年前にヤラセ騒ぎを作ったにも拘わらず、今回またヘイト発言を流してしまった。要するに番組制作プロセスが甘いのだ。末端がいい加減と云うことは、トップが商品に対して甘いということだ。この甘さが、大阪が東京に勝てない理由だ
(19/06/20)

 連日テレビのワイドショーを賑やかすのが俳優の新井デリバリーマッサージ事件。よく聞こえるのが「40にもなって」という非難。しかしこううことを言う人間こそ何もしらないのである。
 男性犯罪者で一番多いのが40代である。つまり男は40になると犯罪に走り易くなる。あるいは自殺だ。男の厄年は42だが、この年齢は男の更年期か、何故か精神状態が不安定になる。連れ合いや会社の上司・部下はその点を考えなくてはならない。
(19/02/10)

 本日昼食時に、何時ものようにテレビをつけてみると、ワイドショーで出てくるのは「嵐」と称するロックグループの休業宣言関連ばかり。それはどうでもよいのだが、画面にメンバーの写真と年齢が映っている。見るとみんな30代後半だ。しかし顔はとてもそうは見えない。まだ幼さが残る20代の顔なのである。
 そこで自分の30代後半の顔は他人からどう見られてたかを思い出した。10才以上上に見られていた。酷いのは36で会社を変わったとき、そこの女子社員から定年前のオッさんと間違えられたことである。
 当たり前で26才で道路公団業務の主任技術者をやり、30代前半には技術士も取り、会社を代表して大手ゼネコンや建設省始め中央省庁相手にやりあっていたのだから。欧米では実年齢より老けて見られるのはむしろ誇りだが、日本では逆らしい。
 なおこれはどうでもよい話だが、「嵐」の所属するジャニーズ事務所の創業者ジャニー喜多川は、元右翼関係者で、都倉俊一や黛敏郎などの保守系音楽関係者と親交があり、その線で事業を拡大したらしい。なお、都倉は立派なアベ晋三のお友達、日本会議メンバー。
(19/01/28)

 巨人が広島丸をFAで獲得しました。これに原は大歓迎と云っていますが、実際は原が球団に懇願して獲得に至ったものでしょう。このように巨人は成績が振るわなかったシーズン明けには、金にものを言わせてライバル球団から主力選手を引き抜く。これはかつての長嶋以来の常套手段。
 では引き抜かれた選手で巨人で長続きしたものはいたでしょうか?落合しかり、清原しかり、広沢しかりだ。皆短期間で、巨人を去っている。清原も大した活躍は出来ず、挙句の果ては薬物中毒患者だ。これはかつて巨人選手だったということのプレッシャーの所為だ。広沢は最初はまあまあだったが2年目には殆ど出番がなくなり、阪神に移ってからの方が活躍した。
 無論主力を引き抜かれた球団は被害甚大。補強にも金がかかる。つまり巨人のやり方は、ライバルからの主力引き抜きで自軍の長期強化を目指すのではなく、ライバルチームの弱化と、ライバル選手の飼い殺しが目的なのである。しかしその中で、広島の様に内部育成で強化に成功したチームもある。巨人の方針が上記のとおりである以上、丸もそのうち飼い殺しの憂き目に会い、他チームに放り出されるだろう。
 こんなことを続けておれば、巨人は一時的には強くなるかもしれないが、それは一時的なもの。FA獲得選手が老化すれば元の黙阿弥。相変わらずファンから見放され続けるだろう。
18/12/01)

 セリーグCS第一ステージで、レース3位の巨人が同2位のヤクルトをストレートで下す。この勢いで、広島との決戦に勝てば、巨人の日本シリーズ進出だ。下手すると日本シリーズにも勝つかもしれない、そうなればあの弱虫巨人が日本一だ。冗談ではなく、過去にそういう例はあったのだ。
 こうなっても高橋由伸クビは変わらない。次に決まっている原もさぞかしやりにくかろう。こうなったのも、早々に高橋クビを明言したオーナーとフロントの無定見の所為。いや巨人の場合、常に背後にナベツネという闇オーナーがいることを忘れてはならない。ナベツネが何処かで余計なことを漏らし、フロントがそれを”忖度”して、早手回しに高橋解任を発表してしまったのだろう。アホとしかいいようがない。
 監督の去就はあくまで最後まで、CSが終わるまで決め手はならないのだ。
(18/10/15)

  混迷を極める和歌山ドンファン殺人事件。これ本当に殺人事件でしょうか?野崎社長突然死直後から、マスコミ、特に週刊誌はこれを遺産目当ての殺人と決めつけ、週刊文春などは若い嫁や家政婦をあたかも犯人扱い。
 推理小説の世界では、犯人はその事件で最も利益を得る人物とされる。野崎社長が死ねば、嫁や家政婦は遺産分与を受けられるから利益を得る。しかし野崎氏は最早齢77才。二度の脳梗塞で、立ち居振る舞いもおぼつかないよれよれ状態。後何年かすれば、ほっといてもあの世に行ってくれる。財産分与はその時に、合法的にうけとれるから、何も殺人というリスクを冒す必要はない。ただ待って居ればよいのだ。その他の親戚縁者も同じ。第一あの嫁は少々、頭が弱いらしいから、完全殺人などという手の込んだ手法を思いつくことはできない。家政婦も似たようなものだろう。
 では犯人は他所からの侵入者か?野崎氏は現金主義で、常に大金を手元に置いておくタイプだったらしい。最近行われた、開かずの金庫室及び金庫の捜査では、何も出てこなかった。この金庫室と金庫を開けられるのは野崎氏だけで、開錠のプロが何時間もてこずって、やっと開けられたという代物。とても素人の泥棒が中身を持って逃げられる代物ではない。と云うことは、中身は野崎氏自身が密かにもちだして、何処かに隠匿していたことになる。
 筆者は事故または自殺、その内事故の可能性が高いと考えて居る。野崎氏は二度の脳梗塞で、しばしば鬱状態になる。元々覚せい剤は鬱病治療薬として開発されたもので、向精神薬の中には覚醒剤の主成分である塩酸アンフェドリンが少量含まれる。これは医師の処方に従って服用すれば問題はないが、野崎氏がその制約を守っていたかどうか分からない。つまり、野崎氏はしばしば繰り返す鬱状態対策として、普段から覚醒剤を服用していた。偶々当日、量を間違えてしまった。また当時値は夕方からビールを飲んでいたらしい。アルコールが加わると覚醒剤効果は高まる。これが中毒死の原因ではないかと考えられる。
 問題は覚醒剤の入手ルートだが、今どきネットの闇サイトを使えば幾らでも手に入るが、野崎氏がパソコンを使いこなせていたかどうか疑問である。もう一つ、野崎氏は商用で、偶に東京に出かけたりすることがあったはずだ。その時に売人と接触した可能性もある。
 また、消えた金庫の中身の行方も謎である。和歌山で金品(隠匿資産が紙幣とは限らない。金の延べ板に交換している可能性もある)を隠せるところと云えば、紀州鉱山の廃坑跡とか、白浜や那智の海の底が考えられる。謎の野崎埋蔵金だ。野崎死して、推理サスペンス小説と、川口探検隊のネタを残す。
(18/06/26)

 ついに巨人泥沼の13連敗。阪神はこの程度、何度でもあるから別にどってことはない。この状態を覆すとっておきの方法があります。それはライバルチームの監督やコーチ、有力選手のスキャンダルをでっち上げてネットやメデイアで流すことです。例えば出会い系キャバクラ通いとか。読売新聞なら得意でしょう。
(17/06/09)

こういうテーマは我がHPとは趣旨が違うが、本日たまたまネットを見ていると、高島礼子尿検査で異常なしという報道。確か昨日迄は、松本人志が「高島麻薬疑惑」というサイトがあった。馬鹿々々しくて中身は見なかったが、本日見てみると、松本サイトはきれいになくなっていた。
 この件、高島側がその気になれば、ややこしい話になる。ずばり松本に対する名誉棄損並びに営業妨害訴訟である。無論いきなり訴訟にはなりません。高島側が代理人を通して松本側に内容証明付き質問状を出す。それに対し松本側が回答する。そこで話が付けばよいが、付かなければ本訴となるのです。後は泥試合。
(16/07/04)

 本日ネットを見ていると、福井県が大河ドラマ売り込み作戦を開始するらしい。大河と云えば英雄が必要だ。さて福井県は社長は日本一多いが、英雄というのはついぞ聞かない。何故か、社長と言うのは所詮サラリーマンだからだ。福井県が誰に的を絞っているかというと、由利公正という人物。真田幸村を知らぬ日本人はまずいないが、由利公正をしっている日本人は稀である。
 彼は幕末五賢候の一人と云われた福井藩主松平春嶽の家臣。春嶽がブレーンとした横井小楠の後見人となった。議会制民主主義に基づく小楠の思想は、薩長の権威主義と謀略に負けて実現できなかったが、それから80年、戦後民主主義憲法下で実現されたのである。と言うことで歴史的には重要な人物であるが、キャラクターがあまりに地味すぎる。これでは「花燃ゆ」を越える視聴率ワースト記録を塗り替えるだろう。
 福井県(越前)が産んだヒーローといえば、何と云っても佐々木小次郎だ。これの方が由利よりは未だマシかもしれない。しかし最期は哀れというのはみんな知っている。だからこれも、視聴率的にはたいして期待出来ない。所詮福井県は社長止まりなのである。
(16/02/06)

 人間国宝桂米朝師匠がなくなりました。別にここで米朝師匠の紹介・解説をするつもりはありません。野次馬的に云うと、興味があるのは米朝の名跡争いの問題です。以前テレビでベイチョー問題はどう発展するかと言うのをやっていた。普通これはアメリカvs北朝鮮の米朝問題と思う。ところがここでのベイチョー問題とは米朝師匠の名跡争いの問題なのです。
 米朝の名跡を狙っているのは桂ザコバと同南光。ザコバが先行している感はあるが、芸風に違和感があるというので、古い米朝ファンから反発を食う可能性がある。一方南光は直弟子ではなく、孫弟子だから正当性に疑問アリとなりかねない。又長男は既に米団治を名乗っているからレースを降りている。その隙を狙って雀々とか吉弥辺りがかっさらっていくかもしれない。下手な落語より、このバトルの方が面白い。
(15/03/20)

 昨日夜某BS民放にチャンネルを合わせると、なんと石原裕次郎主演映画。ヒロインは吉永小百合で、敵役が渡哲也。なんと吉永小百合はミニスカートでの出演。あるシーンで小百合が倒れてスカートがめくれた。一瞬パンツが見えないかと思ったが、みえなかった。残念!吉永小百合のパンツは何色だったか、それを見た人は世間にいるのでしょうか?
(15/02/09)

NHK経営委員の百田が任期切れを理由に退任を表明。タカジントラブル*等色々評判のあった人間だから、耐え切れなかったのか?しかし後任は誰かは判らない。アベが再任を提案したり、もっとアベ寄り人間が任命されるかもしれない。
 しかしそれもNHK大河「花燃ゆ」の視聴率次第だ。この番組視聴率、評判では最悪らしい。しかしドラマのできばえは経営委員ではなく、プロデユーサーの責任だ。ところがアベはそんな違いは判らず、いきなり切れて会長の籾井をクビにするかもしれない。これもステロイドホルモンの副作用。ステロイドには躁状態を引き起こす効果がある**。
 てなことで今年のNHKはてんやわんやの大騒ぎになるでしょう。末端の女子アナとか、お天気お姉さんには関係ない話ですが。泉とかエリやナナエは全く関係なし。
*幾らNHKでも訴訟を抱えている人間を経営委員にするわけにはいかないでしょう。
**9年前に比べ、アベは髪の毛が増え、顔がむくんで見える。頭髪は明らかにカツラだ。顔のむくみがステロイドの副作用か。
(15/01/31)

 今年のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」の初回視聴率が17%弱。初回でこれだから今後も大したことはない。下手すると10%割れだ。主人公は吉田松陰と言うことだが、何故NHKもこんな陰気な人物を主人公に選んだのか?松蔭など長州藩にとって大事だったかもしれないが、他には大したことはない。事実彼は国政改革に関し明確な意思表示をしていない。日本をどうしたかったのか?それが無いのである。明治維新に関しては土佐の坂本の方が遥かに貢献度は大きいし、更に日本の近代化については肥後の横井小楠の方が大きいのである。明治維新と言うものは彼一人で成し遂げられたものではない。大勢の人間の迷いと狐疑逡巡の中から、ステップバイステップで成し遂げられてきたのである。どうもその点を理解出来ていない人間が多すぎるようだ。
 このドラマ、ひょっとしてアベに対するゴマスリ企画か?NHK経営委員にアベ側近がいるからねえ。本当に視聴率が10%を割ったら、官邸が動き出しプロデユーサー・脚本家交替、NHK会長引責辞任なんてことになりかねない。
(15/01/05)

 
  NPBセリーグは結局巨人の三連覇。面白くもなんともない。ところでもれ聞こえるのが、来年阪神監督は岡田再登板とか掛布登場という噂。しかし球団は8月には来期も和田で、と云っていたはずだ。
 監督人事となれば裏にオーナーの意向が反映していると考えて不思議ではない。オーナーの方針が成績によってコロコロ変わるようでは、選手やファンの球団に対する不信感が募るだけ。こんな状態で岡田も掛布も、はいそうですか、と引き受けるでしょうか?監督を替える前にフロントやオーナーを入れ替えたほうが良いでしょう。特に今のオーナーはこれまではタカラヅカ担当で、野球にはシロート。チケットの売り上げだけ気にしているのだろう。
(14/09/27)


昨日阪神vs広島戦は15対7で阪神のぼろ負け。誰が投げていたのかというと、新人3人に下手の中継ぎが1人。これじゃ広島にわざわざ美味しいえさをさしだしたようなものだ。ピッチングスタッフの組み立てが全然できていない。
 9月に入って、和田は「これから若手を使っていく」ととんでも発言。まだペナントレースはもつれており、これから首位攻防が激しくなるという大事なときに、若手重視など正気の沙汰ではない。オーナーに来期のポストを約束されたので、気が緩んで今よりも来年のほうに気が行ってしまったのだろう。オーナーがアホなら監督もボンクラだ。これで選手もコーチ陣もバラバラ。9月にはいってからの7連敗も、昨日のぼろ負けも当然といえば当然。来年のH
2Oホ−ルデイングの株主総会は大荒れになるだろう。
(14/0/14) 


云ったとおりでしょ。阪神は坂井とかいうオーナーがうっかり来期トップ人事を喋ったばっかりに、ボロボロ。中日には三連敗、巨人にも負けて4連敗。山本昌なんて中古品にもひねられる始末。
 これというのもあの馬鹿オーナーの所為だ。どの道、阪急電車という田舎会社からの出向だ。確かタカラヅカ担当じゃなかったか?元々野球なんて興味がなかったから、チームが勝とうが負けようがどうでもいいのだろう。一昨日の第一線では途中で帰ったらしい。オーナーたるもの、チームがいくら負けていても、最後まで応援するのが礼儀だろう。そんな礼儀もわきまえぬ田舎モンがオーナーをやっているのだ。これじゃ、選手もやってられん。しかしファンを無したことを何時までも繰り返していると、そのうち阪急電車に爆弾テロ予告ビラがばら撒かれるおそれがある。冗談じゃなくて本気でやるのが出てくる可能性もあるのだ。オーナー・フロントは、少しはビジネスに真剣になったほうがよい。
(14/09/10)

一昨日の阪神中日戦で中日の山本昌が49才で勝利投手になったので、マスコミはこれは凄いと賞賛の嵐。とんでもない、昌が凄いのではなく、阪神がだらしないだけなのだ。
 そもそも山本昌はそんなに凄い投手か?あれは阪神以外には全く通用しないピッチャーなのだ。49才の勝利が、阪神ではなく、巨人か広島なら誉めてもやれるが、対阪神では誉められない。要するに、中日にとっては対阪神戦だけに置いておけるピッチャーなのである。殆どヘイトスピーチになってしまったが。
(14/09/07)

 またまた阪神球団の悪い癖が出ました。現在タイガースは0.5ゲーム差で首位巨人を猛追です。そして昨日球団が来期も和田体制で行くと表明。実はこれ、球団の正式発表なのか、オーナー個人の見解なのかよく判らない。
 阪神という球団は、しばしばシーズン半ばで来期トップ人事を漏らして失敗する。例えば偶々成績が良いと、来期も現体制で行くと広言して選手の反発を招き自滅する。悪ければ悪いで、トップ交替を示唆して、監督・コーチのやる気を無くして自滅。当に敵は本能寺にありで、タイガースの最大の敵は、野球にシロートで、ファンやマスコミの評判ばかり気にするアホフロントである。
 そもそも、プロ野球で来期トップ人事というのはトップシークレット。それがこうも簡単に世間に出るようでは、球団の企業コンプライアンス意識や秘密保護能力が疑われる。常にこの球団は、何時か来た道を繰り返すのみである。
(14/08/28)

 鳥取市が売り出そうとしたゆるキャラ「かつ江」ちゃんが、あまりにも惨めという市民の反発を受けて撤退。「かつ江」ちゃんのモチーフになったのは、戦国期羽柴秀吉による鳥取城兵糧攻め(かつえ攻め)。では誰がこれを考え出したのでしょうか?それは備中高松城水攻めと同様、黒田官兵衛です。黒田官兵衛はその前に秀吉による三木城兵糧攻めを見ている。それにヒントを得たのでしょう。
 NHK大河ドラマの主人公が地元住民からブーイングを受けてしまった。NHKとしては大誤算か?
(14/07/10)

 コピペは悪か?昔はコンサル三種の神器と言えば、糊と鋏とゼロックス。継ぎ接ぎだけで報告書をでっち上げるツワモノがゴロゴロいた。実験手法だとか、注釈だとか、引用文献リストだとか、誰も読まない(読者にも著者にとっても退屈で苦痛でしかない)部分はコピペで構わないのである。
(14/03/12)


 偶々ネットを見ていたら、あるサイトであの国際アバズレ、デヴィスカルノ(何故インドネシア政府は、あんな国際売春婦に年金を支払うのか?)が、なにかの番組でシロウトのエキストラにビンタを食らわした顛末を掲載。それこそどうでも良い話しなのだが、この結果テレビ局・・・確かTBS・・・がデヴィを出入り禁止にした。処がこのサイト運営者はそれが気に入らないらしく、これまでもこういうトラブルは、制作会社(要するに下請け)の責任で処理されてきたので、テレビ会社には責任は生じないと主張する。
 さてこのサイト運営者は一体何処の何者でしょうか?製造現場で生じたトラブルに関し、発注者・元請けにも管理責任がある、と言うことは既に40年近く前に確立された原則である。つまり労働衛生安全基準によれば、@雇用者は被雇用者に対し、作業手順を説明教育する義務がある。特にデヴィ スカルノのようなアバズレに接触する可能性がある場合は、これは重要である。A管理者は危険物(この場合はデヴィ スカルノ自身が該当)との間に、適当な離隔ないし防御物を設置する義務がある。つまり、理由はどうであれ、アバズレ デヴィとシロウトのトラブルは、管理者(つまりテレビ局)の責任となる。仮に被害者であるシロートのエキストラが、テレビ局を訴えれば、まず確実に局側の負けになる。一度こういうことをやって、テレビ局に常識教育をした方がよい。
(14/02/16)

 前々から気になっていたのだが、アベは前の首相の時に比べ髪の毛が増えている気がする。60にもなって若返りなどあり得ない。通常髪の毛が増えるのは、女性ホルモンの影響である。胃痛を抑えるため、ある薬(その名は特定秘密か?)を服用しているそうだが、それの副作用か?
 ヒトラーも戦争が不利になってから死の直前まで、精神安定剤を服用していたが、その中に女性ホルモン分泌を促す成分があり、そのため性格が変わり、気にくわないことに対しては感情的に反応するようになったと云われる(要するにヒステリー)。そういえば、イルカ騒動の様などうでも良い小さい問題に大げさに感情的になるなど、女性化ヒステリー症状が見受けられる。日本最初の女性首相ならぬ女性化首相誕生か?
(14/01/26)


 
最近のお昼のワイドショーはタレントの大沢樹生息子問題で一色。要は相手の女が淫乱で、大勢の男とやりまくったから、どれが本当の父親か判らなくなったというお粗末。大沢もこんな淫乱女に引っ掛かったのが間違いの素。

 
14世紀の終わりか15世紀の始め頃、フランス王妃が淫乱で、アッチこっちで子供を作ったため、どれが国王の子か判らなくなった。その内国王が死んで王子のシャルルを王太子にしたが、貴族達が誰の子か判らぬものを、国王に戴く訳にはいかぬと反発。国論が分裂する間にイギリスが次第に勢力を広げ、北フランスがイギリスに占領される始末。そこにジャンヌダルクという神懸かりの娘が現れて、神のお告げだと言って、シャルルを無理矢理国王にしてしまった。
 
日本では応神天皇が神宮皇后の不倫の子というのは昔からの定説。大和5王が反発して、応神は暫く越前敦賀に亡命せざるを得なくなった。平安王朝期の貴族の生活は無茶苦茶で、誰が誰の子か本当のことは判ったモンじゃない。光源氏は大勢の女房女御と関係を持ったが、その女だって、相手が光源氏一人とは限らない。その点を紫式部は誤魔化している。相手の女だって、同じように似たようなことをやっているのだ。光源氏は葵の君を自分の子だと思っていたようだが、これだって怪しいものだ。そういえば、騒ぎの元の大沢も、元はヒカルゲンジ。歴史繰り返す。従って、万世一系というのは、系図上の建前であって、事実とは異なる筈だ。
 
他にも色々歴史に残る不倫騒動は数多い。それに比べ大沢騒動は、スケールは随分と小さいが、レベルは似たようなものである。人間、時代は変わっても、やることは変わらないと云う実例。
(14/01/08)

 本日は赤穂浪士討ち入り記念日。この事件は様々な謎を含んでおり、それが後に多くの小説や戯曲を産む原因となった。何故謎になったかと云うと、将軍綱吉が事件について何の記録も作らず公表しなかったせいである。いわば元禄版特定秘密保護法事案である。そのため逆に誰でも何でも云えるようになった*。結果は幕府の威信失墜、明治維新に繋がったとも云える。だから情報管理は難しいのである。何でもペラペラ喋っても良くないが、隠しすぎても逆効果。
 なおこの事件については筆者も一家言を持っている。それは
1)討ち入りの黒幕は水戸光圀
2)浪士討ち入り資金は、未亡人揺泉院(近衛家)ー摂津伊丹(鴻池組)ー上方商人コネクションの提供。特に近衛家があちこちで介入している節がある。裏で幕府vs京都貴族の対立があったかも知れない。
*通俗小説家がいい加減なことを書いても、逆に幕府は公式に否定する事が出来なくなった。
(13/12/14)

 今のもう一つの話題が、例のタイに逃亡した元長野県厚生年金基金協会事務長。24億からの使途不明金があるが、まず何処かに隠している。それがタイかフィリピンか国内かは判らないが。
 タイに逃亡して2〜3年で金がなくなって、家賃も払えなくなったと云うが、この時点ですでに主要資金を何処かに移していたのである。国内やタイでの豪遊浪費資金など、せいぜい数千万か1億程度。20数億は何処かに隠れているのである。そこに政治家やヤクザが絡んでおれば・・・私はその可能性は高いと睨んでいますが・・・全てはウヤムヤになります。逮捕直後の元事務長の薄ら笑いなど、それを睨んでのことでしょう。業務上横領など、せいぜい懲役7〜8年。そこまで隠し仰せれば、みんなこっちのもの。警察・検察は勝てますかねえ?
(13/11/07)


 元長野県建設業厚生年金基金事務長で、20億円を着服した人物がタイで逮捕された。まずバックに暴力団がいると見た方が良い。だいたい、こういう事務長になるのは、県の土木か総務部なんかの天下りが多い。それも現場とは無関係の事務屋だ。こういうのは気が小さく、影でこそこそ立ち回るのが取り柄。そういうのに限ってバクチや女好きだったりする。何故かと云うと、表に出られるポストじゃないから欲求不満が鬱屈する。ところが金庫の鍵を握っているからついちょっと、ということになる。そこで少しつまみ食いをしたのをヤクザ屋サンに見つかると、もう終わり。後は雪だるま。
(13/1/02)

 11月に入ってからグーグルの検索サイトはデタラメになっている。「気象レーダー」と入れると軍事機密になったり、「気象」だけで韓国大統領がでてくるのだから。メインのサーバーが日本語の認識が出来ていない証拠。SEの頭がわるいのか?グーグルJPNのCEOはクビだ。
(13/11/02)


 昨年「黒子のバスケ」というアニメに対し、脅迫状が寄せられたという話しがネットに載っていた。「黒子のバスケ」とはそも何者か、とネットを検索しても、只の青春マンガとしか判らない。そしてほったらかしていたら、又も新たな脅迫状が現れたらしい。昨日夕方某民放テレビニュースを見ていると、これの特集。マスコミ始め、東京・大阪の大手書店やコンビニに、「黒子のバスケ」関連商品撤去を要求した脅迫状が送り届けられた。その脅迫状の内容の特徴を挙げると
@関西弁で書かれている(関西弁でも多種多様なので、文章だけではどの地域かを特定するのは難しい。テープならかなり絞り込める)。
A「グリコ森永事件」から
30年のリバイバルと云っている。
B自分を「怪人801面相」と名乗っている。
C脅迫状の投函は東京と大阪に限られている。

 
犯人が「グリコ森永事件」関係者とすれば、その中で唯一犯人像に迫れたキツネ目の男は当時で40才前後、今では70才前後になっているはず。そんな年寄りが「黒子のバスケ」なんてアニメを知っているはずがない。もし関係者なら、犯人はその子か孫の世代。逆にそんな世代が「グリコ森永事件」を憶えているはずもない。かつての21面相が20+1であったように、「怪人801面相」というのは完全にジョークである。801から1を引くと800。800ですぐに思いつく言葉は「嘘800」。他に八百比丘尼と言うのもあるが、現代的ではない。又お江戸八百八町とか、ナニワ八百八橋というのもあるが、これらは既に8という端数がついている。つまり、800がキーワードである。従って、この脅迫事件みんな嘘とも云える。
 嘘かもしれないが、現実に商品引き上げを行っている企業もあるから、刑法上「威力業務妨害」は成立する。ではどういうのが犯人か?脅迫状の投函を東京と大阪で行っているから、普通のサラリーマンではない。中小企業経営者でもない。自由業或いは陸送屋か、その下請けの運転手というのは
候補として挙げられる。それ以上のことはさっぱり判らない、又何かでてきたらその時考えましょう。

 しかし、基出版社がこの作品を全部電子化してしまえば、犯人の脅迫は全く意味を持たなくなる。アマゾンに脅迫状を送っても無視されるだけがオチ。それともダウンロードした読者全員に、脅迫状をSPMを送りつけるということか?無視されて消去がオチ。
(13/10/31)

 
群馬埼玉県境付近で、不良グループ31人が集まって検挙。あの辺り昔から、大前田栄五郎とか北関東ヤクザの本場。国定忠治も暴れまくっていた。と言うことで、不良が大挙集まっても、やっぱりと言う気になってしまう。
 かといって住民全部がヤクザというわけではない。大阪や北九州と同じで、ヤクザを許容してしまう風土があるのだろう。九州・広島・神戸は、住民より役人の方がヤクザに近い。仕事をさせるだけさせて、あとで難癖をつけて金を払わないとか。本当に神戸市など、ヤクザ顔負けの業者泣かせだ。
(13/09/13)


 藤圭子自殺直後、息子が「躁鬱病だったんやないか?」と、「そうかも判らへんなー」と納得。本日娘の宇多田ひかるブログで、どうやらそうだったらしい。但し統合失調症の可能性もある。精神科の治療を受る勇気を持っておれば、こんな事にはならなかっただろう。
(13/08/26)

 藤圭子自殺。元々謎の多いオンナだった。親は流れの浪曲師と言うが、これだってマスコミが作った伝説、本当のことは判らない。その点が橋したとよく似ている。知人の男性とは誰か?日本人かそれとも?元々黒人指向が強かったとも云われている。
(13/08/22)

 これこそどうでも良い話しですが、昼に某民放テレビを見ていると、大阪を元気にするための取り組みとしてアルサロの宣伝をすることになったらしい。そこでTVに登場したのが「ミス大阪」という老舗アルサロ」。ビックリしましたねえ。「ミス大阪」と云えば、ワタクシが社会学を学んだ最初のフィールド。この界隈は、旧南区難波新地4丁目、相合橋商店街の一画で結構ややこしいところ。江戸時代の処刑場跡。行きつけでなければウッカリ入らない方がよい。東京で云えば、さしずめ新宿ゴールデン街と云ったところか。
 但し「ミス大阪」の女は、身持ちが堅いので口説いても無駄。てなことをウッカリ喋ると、隣にカミサンがいるから、この年になって家庭争議の素になりかねない。だからジーット沈黙。聞くところによれば、ミナミのアルサロは、戦後亭主や家族を亡くした女性の生活確保が始まりらしい。「ミス大阪」はその老舗だから、身持ちが固いのは当然。ホステスにこの店の良いところは、と質問すると、「福利厚生」という答えが返ってきたそうだ。素が女性の生活確保だから、それは当然か。それと女の身持ちは、意外にミナミの方が固いのである。ふしだらなキタのアバズレと一緒にしてはならない。
(13/05/25)


 韓国中央日報が「原爆投下は神の懲罰だ」という記事を出したので、シンタローは大立腹。そもそも中央日報という新聞はサムスンのPR紙。そしてイーミョンバク以来韓国保守派のプロパガンダ紙。このところの円安でサムスンも相当の打撃を受けているのだろう。勿論パククネもこれにおんぶにだっこだから、反対も出来ない。韓国経済は我々日本人が思っている以上に、深刻になっているのかもしれない。
 この記事を書いたのは同紙論説委員。どういう経歴の持ち主か定かではないが、アベが空自松島基地で載った飛行機の機体番号が731だったから、これは人体実験被害者の復讐だとか、神には復讐する自由があるとか、話しだけならまるっきりカルトの世界。多分この男は頭のおかしいカルト信者だろう(統一教会か?・・・・統一教会がイーやサムスンのスポンサーだったのは周知の事実)。そもそも韓国にはカルト文化がある。それは古代からのシャーマニズムと近代に入ってきたキリスト教との融合の結果である。それと狭い半島で永年孤立的生活を続けてきた所為による近親婚の増加がある。近親婚は精神異常者を作る確率が高い。これは日本や韓国の差別の素となるが、一方しばしば特異な霊能力者を産む(文鮮明の女房などその口)。この論説委員もその口の一人だろうか?こういうカルト信者を論説委員に抱える中央日報という新聞こそオカルト教団。これを主プロパガンダとする現代の韓国こそオカルト国家なのである。
(13/05/24)


【猪瀬のイスラム嫌い(1)】
 東京都知事の猪瀬が次々回五輪のライバルイスタンブールに対し、余計なことを云って平謝り。これで東京が五輪候補から外されようがどうなろうと構わないのだが、中東イスラム圏最大の親日国トルコにマイナスイメージを与えたとすると、ことはただ謝って済ますレベルのものではない。
 日本は今トルコ最初の原発受注に向けて韓国やフランスとしのぎを削っている。又ボスフォラス海峡トンネルなどのビッグプロジェクトもある。それ以上に、これまでの土/日関係をぶち壊す危険すらある。発言内容を見ると、トルコどころか、イスラムそのものも判っていないし、世界とイスラムとの関係も判っていない。要するに頭が悪いのである。まあこんな料簡の狭いことを云っていると、その内トモダチ無くしてしまうぞ。
 要するに猪瀬のような団塊からそれ以下のマンガ世代は、基本的な勉強が足りないのである。猪瀬自身、シンタローにペコペコへつらってここまでやってきたカラッポ人間。こんなのを知事に選んだ東京都民もカラッポ(橋したなんかを知事・市長にした大阪民もカラッポ度では偉そうなことは云えませんが)。要するに東京とは図体ばかり大きく金は持っているが、中身は何もない空洞都市。これ今の中国によく似ている。ひょっとすると、シンタローは中国人なのかもしれない。
(13/04/30)


 これもどうでも良い話しですが、サッカーギリシアリーグで、AEKアテネのヨルゴス・カルデイデスなる選手が試合後下図の様なナチ式敬礼をしたので、リーグを永久追放されることになったそうだ。選手本人は「思わず手が出てしまった」とか「これがどういう意味が判らない」と言った言い訳をしていますが、その表情・まっすぐに伸びた手などから見ても、本人はこのポーズの意味を十分理解しているとみるべきです。つまり確信犯だ。昨年ロンドン五輪サッカーで、韓国選手が試合後反日スローガンの旗を掲げて走った。その時も同じ様な言い訳をしている。それに対しIOCは十分な吟味もせず、本人の言い分を通してしまった(筆者はこれには韓国サッカー協会の強い影響・・・つまりサムスンによる資金提供・・・があったと考えている)。それが影響しているのである。やるべき時にやるべき処分をせず、曖昧に済ましたことが問題を後に引きずるのである。

 さてこのポーズ、、これはナチが創ったものではなく、元を糺せば古代ローマ軍団の敬礼作法です。ナチはこれをパクッタわけだ。それも始めからそうではない。もともとナチというのはいい加減な任意団体から始まったもので、ろくな規律や作法はなかった。だからヒトラーに乗っ取られたのだ。1920年頃に党内に「突撃隊(SA)」という党内軍隊が出来たが、これもいい加減なもので、要するに共和制に対する不平無頼漢の集まり。これをベースに1930年前後に「親衛隊(SS)」という党内軍隊が出来た。これも始めから明確なテーゼで出来たのではなく、五月雨式に隊員を増やしていった。それでもSAよりはマシでそれなりの組織が作られた。このSSの敬礼作法として用いられたのが、上図のようなローマ式敬礼なのである。その後これはナチ全体の作法に採用され、1945年にはドイツ国防軍までこれが強要された。但し素直に従った将軍は少なかったようだが。
 ギリシアは第二次大戦中ドイツに占領されていたから、ナチ式作法に拒否反応は多いはずだが、何故こんな若者が出てきたのでしょうか?最近ヨーロッパ若年層にとみに見られるのは、民族主義・移民排斥運動である。昨年もノルウェーで反民族主義団体に対する無差別殺人事件が起こった。この背景には高い若年失業率がある。その原因を作っているのは市場主義経済とグローバリズム(統合主義)。これらに対するアンチテーゼとして、今ヨーロッパ辺境、とくに若い世代で起こっているのは、民族主義・人種差別主義的行動である。それは必然的に反EUに向かう。果たしてこれはEU解体の初期シグナルでしょうか?とすれば、必ずしも「どうでも良い話し」ではありません。

(参考)
 ノルウェー大量殺人事件のブレイビク容疑者が、「日本は世界で唯一の単一民族主義国家」だと褒めそやす。これには伏線がある。ヒトラーが「我が闘争」の中で触れた東洋国家は日本だけ。彼は日本をアジア唯一の非ユダヤ国家主義・民族主義国家と評した。しかし、日本人をドイツ人と同列視したわけではない。彼は日本民族を文化創造者であるアーリア民族の次ぎのランクの文化維持者と位置付けた。無論、ユダヤ人やアフリカ人は最下位の文化破壊者である。
 しかし、その日本も「ユダヤ人は自分達の至福1000年王国の中に、日本の様な国家主義国家が残っているのを憚り、それ故自分自身の独裁が始められる前にきっちり日本が絶滅されるよう願っているのである」「従って彼等はかつてドイツに対して行ったと同様に、日本に対し諸民族を扇動し・・・民主主義の宣伝と『日本の軍国主義・天皇制打倒!』の鬨の声の下に、絶滅戦を準備することもあり得るのである」。ブレイビクの云う国際主義・他民族国家をヒトラーの国際ユダヤ主義、現代のグローバリズム・自由主義経済に置き換えれば、現在の日本が置かれた立場は、当にヒトラーの予言通りである。
(11/07/26) 

 突然ノルウェーで起こった爆弾テロ事件。犯人は極右で、アルカイダと無関係と云われている。狙われたのは、与党労働党とその支持団体。皆さんはヨーロッパ人特に北欧人に対する認識を改めるべきです。北欧人精神の根底にあるのは、白人優越人種差別主義であり、それはナチズムに結びつく。ヨーロッパで最も積極的にナチズムを受け入れたのは、オランダ・デンマーク・ノルウエー・スウェーデンら北欧諸国である。戦後これら各国はナチによる侵略を受けた被害者と主張しているが、実態はとんでもない。事実北欧諸国から次のようなノルマン系義勇武装親衛隊(所謂Waffen SS)が組織されている。
・SS第5装甲師団(ヴィーキング)
・SS第11装甲擲弾兵師団(ノルトラント)
・SS第23装甲擲弾兵師団(ネーデルラント)
・SS第28装甲擲弾兵師団(ワロニエ)
・SS第34擲弾兵師団(ラント・シュトルム・ネーデルラント)
 彼等も又ナチの共同者だったのだ。アンネフランクは誰によってナチに売られたか?ドイツ人ではなく近くにいたオランダ人によってだ。血はは争えぬものだ。事実、ヒトラー自身ナチズムの本質を血の純潔を守る事だ主張している。ナチは死んだがナチズムは生きている。
(11/07/23)

(13/03/19)

 どうでも良い話しですが筆者の本籍地は三重県桑名です。但し上海生まれなので、桑名には住んだことはない。幕末、会津藩主松平容保が京都守護職に任ぜられると、弟の桑名藩主定敬は京都所司代に任ぜられた。鳥羽伏見の戦いに敗れると、容保は会津へ。定敬は手兵を率いて長岡に。その後会津、米沢、函館を転戦。敗北続きでとうとう上海まで逃れ、最期は日本に戻った。明治10年西南戦争では、かつて手兵桑名藩士は官軍となり、新選旅団の一員として熊本・鹿児島を転戦している。
 これから見ても、ワタクシが長州に対し良からぬ感情を抱いていても不思議ではないでしょう。おまけに父方の先祖が桓武平氏の末裔だから、余計平家贔屓長州キライになる。ワタクシはこれまで何人か長州人(長州イコール山口県ではありません。山口県は長門と周防に別れ、性格は正反対)とあったことはあるが、それから感じたことは、長州人は権力指向が強く、権謀術数が大好物と言うことだ。陽気な周防に比べ陰険と言うか、腹を明かさないところがある。
 幕末長州人の代表に吉田松陰という人物がいる。さてこの人物が明治維新やその後の日本に、どのような影響を及ぼしたか、さっぱり判らないのである。その原因の一つは、彼は著作というものを残していない。だからかれがどういう思想を持って、どのように行動しようとしたのか、具体的な証拠はない。唯一彼の弟子達の多くが倒幕運動を主導し、後に所謂維新の元勲として奉られたので、陰の維新指導者と考えられているに過ぎない。ところが、この弟子達の行動が一致一貫しておれば良いのだが、これがバラバラでお互い対立抗争を繰り返し、ついには山形・寺内と言った保守派が主導権を握ってしまった。ここに長州人の限界があったように思われる。その延長線にあるのが、岸・佐藤・アベのような長州保守派なのである。
 松蔭が逮捕処刑されたのは安政6年(1859)。罪名は密出国未遂。その前に幕府は開国しているが、これは政府間同士の外交関係。一般国民には未だ鎖国の法令が残っていた。政策変更に国内法整備が追いついていっていない好例である。これに先だって嘉永3年(1850)、上州の博徒国定忠治が処刑されている。何故忠治を出したかというと、忠治は生前幕府役人を相手に暴れまくっていた。そんなに忠治が持っていたのが6連発の拳銃である。密輸品に決まっているが、逆に言えば当時既に闇であっても、忠治のような一般庶民が外国文明を入手出来るルートがあったと云うことだ。それだけでなく、幕府は江戸・大坂・長崎に洋学教習所を設け、外国文明の普及に努めている。気の利いた大名なら優秀な家臣をこういう処に国内留学させている。つまり、正規ルートでも外国文明に接する機会はあったのだ。問題は長州(萩)藩が頑迷固陋な保守主義で、攘夷攘夷の一点張り。藩士を外国情報に接近させなかったことである。その結果、長州藩は文明と言う点で大変な遅れをとってしまった。その結果が関門戦争での敗退であり、大村益二郎らによるクーデターとなった。
 松蔭にとって不幸だったのは、長州のような保守頑迷固陋の地に産まれたことである。もっと開明的な藩に産まれるとか、或いはそういう藩に亡命すれば、もっと違った人生があっただろう。そして日本の運命も多少は違ったかもしれない。
 さて、この頑迷保守長州の正統後継者が岸信介であり、孫のアベ晋三なのだ。少々ウンザリしてしまう。
(13/02/02)

 「八重の桜」でもう一言。主人公の家に吉田松陰とその友人が現れ「今から越後か奥州に行って北辺の海防状況を視察する」と云う。これに対し、主人公の兄は「今は雪が深くとてもではないが越後に行くなどキチガイ沙汰だ」と説得する。しかし松蔭は「国が変わろうとするときには、狂わなくてはならない」と一蹴する。実際松蔭が会津に現れたか、この様なやりとりがあったか、は筆者は知らない。脚本家の勝手な捏造の可能性もある。それは別にして、このエピソードを批判してみる。
1)視察(偵察)の最終目標は、「視察結果の報告」もしくは「その公表」により、その後の計画に有効な情報を与える事である。そのためには生還を期すことが最低必要条件である。日露戦での永沼挺身隊は、ロシア軍後方の威力偵察が目的だったが、軍司令部は満州馬賊を懐柔して挺身隊の護衛・誘導を行い、生還を確実にした。ドラマに於ける松蔭の生還を期さない北方視察は、この原則に反するものであり、まともな偵察としては到底是認出来る者ではない。
2)時期に問題がある。ヨーロッパの戦争では、冬季には冬営といって、各軍ともに戦備を解いて冬ごもりをする慣習があった。これはローマ以来、第一次大戦まで続いている。ロシア軍もその例外ではない。冬営という慣習がある上に、冬季の日本海岸から奥州海岸では、陸地は豪雪、海は大荒れで、とても大軍が押し寄せられる環境ではない。もしロシア軍がやってくるとすれば、春から夏である。従来欧州で戦乱が始まるのは、常にこの季節だった。ナポレオンもそうだったし、ヒトラーもそうだった。日本北辺の海防実態を視察したければ、春から夏に時期を選び、その環境下での弱点を見定めなければならない。
 ということで、このドラマに於ける松蔭エピソードは本当ではなく、脚本家の勝手な思いこみにすぎないのではないかと思われる。但し、重要なことは、何かをやろうとするとき、目的を明確に把握し、適切な手段を講ずるべきだ、ということだ。昨今段々と、これが出来なくなっている感がする。
(13/01/13)
 
 NHK新大河ドラマ「八重の桜」の第一回を見ました。初回にしてはなかなか面白く、そこそこ視聴率は獲れる感がした。しかし、脚本に問題がある。主人公の兄の会津藩士が佐久間象山に入門するために、象山宅を訪れたところ、象山の発した「12斤の砲弾を10゜の角度で発射したところ、着弾地までの距離は幾らか」という質問である。初等物理を学んだ人間なら、この質問自身がナンセンスであることは直ぐに判る。着弾地点の算定に必要な数値は、砲弾重量ではなく、射角と初速である。砲弾重量は、砲弾に必要初速を与える装薬量を算定するのに必要なパラメーター一つに過ぎない。
 間違っていたのは会津藩士ではなく、佐久間象山だった。しかしこれが実話とは思えない。おそらく物理を知らない文系脚本家が、錯覚したのだろう。ガリレオ以前の話しである。しかしこの脚本家もゴルフには行っているはずなのだから、この程度は判っているはずだと思うが。
(13/01/09)