清原、高木そしてドーピング


 最近のメデイアで気になるのは、清原和博に対し、清原氏と敬称付きで紹介していることである。これは、一見彼は無罪か、既に刑期を終えたように見える。彼は公判で事実を認め、現在保護観察処分中であるが、れっきとした有期刑者であることには変わりはない。従って呼ぶ場合は、清原受刑者か、せめて清原被観察者とよぶべきである。それを氏付けで呼ぶのは、まだマスコミにスポーツ芸能界に対する癒着があり、仮に清原が復活した時の保険をかけているのだろう。
 なぜ彼が保護観察者になったのか?それは一つの司法取引である。清原側にしてみれば、観察期間中は警察の監視が付くが、これはいわば護衛のようなもの。一方警察としては、期間中に清原に接近するものがいれば、それは覚せい剤ルート。これを辿ることによって清原背後の覚醒剤密売組織を洗い出せる。
 清原は取り調べ中に色々吐いたのだろう。その結果が今回の高知逮捕。これにより、芸能・スポーツ界の覚醒剤摘発が、まもなく始まるだろう。
(16/07/05)

 一昨日元プロ野球清原の覚醒剤所持・使用事件初公判が開かれて、早速昨日昼のワイドショーはこの話題。この事件、本人は既に起訴事実を認めており、その点に争うものはない。だから公判で新たに出てくるものも何もない。大体30分で終わるようなしろものだ。それになんであんな大勢マスコミが押し掛けるのか?日本のマスコミはよっぽど暇なんだなあと思ってしまうのである。
 しかしマスコミは、清原証言を中途半端だと批判する。その理由は背後組織とかそういう肝心な点になると「知りません」で逃げてしまうというのである。又「保護観察」という自分に不利になる処分を受け入れたというのも理解できない、というのあった。今回の清原逮捕に関する警察の狙いには、次の二つがあったと考えられる。
1)清原をキーにして背後の組織関係を洗い出す。
2)芸能・スポーツ界での覚醒剤汚染に警告を発する。 
 この目的が概ね達成されたので、清原を保釈し、公判に付したのだろう。つまり、清原からはこれ以上の情報は得られないという判断だ。公判で背後関係をあいまいにしたのは、一種の司法取引と考えられる。公判ではあいまいな答えで構わない、後の面倒は警察に任せ、というわけだ。警察が欲しいのは清原からの一次情報で、公判で出てくる二次情報ではない。うっかりしたことを公判でを喋ると、生命の危険に及ぶことがある。
 「保護観察」処分でも同じで、今回のような薬物事件は背後に何らかの組織があるのは間違いないので、観察期間中は24時間警察の監視下に置かれる。これは言い換えれば24時間警察の保護下にあることだから、うっかり自由の身になるより安全なのである。要するに公費でSP雇っているようなものだ。
 なお、本日ネットには某大物芸能人に覚醒剤疑惑が生じ、逮捕目前という情報が流れている。これも清原効果か。
(16/05/19)

 巨人高木の処分が決まりましたが、1年間の出場停止と、巨人へ500万円の罰金。甘いとというか、ヤル気なしという感。ヨシノブに泣きつかれ、ナベツネが圧力を掛けた所為だろう。こんなもの見え見え。同じ誤魔化しやるなら、もっと上手くやれということだ。
 似たようことは現在官邸で開かれている、世界経済政策決定会合。題目は大げさだが、やっていることは5月サミットでのアベ演説を作るお勉強会。つまり演説でウッカリしたことを云って、内外の指導者やマスコミからつつかれても大丈夫な答えを用意する会。そこから伺えるのは、いかにも長州人らしい、用心深さというか小心さ。ナベツネもアベと同様の小心者なのだ。
(16/03/22)

 巨人野球賭博事件が、試合前円陣やノックミス罰金など思わぬ方向に転進。これ賭博問題がこれ以上広がるを防ぐための情報操作という説がある。そう云われるとそんな気もする。ずコミッショナー発言。彼は巨人賭博問題が顕かになったときは何も云わず知らん顔。ところが円陣問題ではいきなり「あってはならぬことだ!」と手の平返した怒りぶり。賭博と円陣徴収ではレベルが違う。賭博の場合は、その利益が裏社会・・・つまり暴力団や右翼・・・に廻るおそれがある。しかし円陣やミス罰金は、選手同士の飲み会や、西武にいたっては養護施設への寄付に当てられている。どこが「あってはならぬこと」なのか?
 そもそもこのコミッショナー、元検事総長で野球には素人。検事総長というポストは法律上独立しているが、実は官邸とはツーカー、体制を守ることが命なのだ。その総長クズレと今の官邸が無縁であるわけがない。おまけに官房長官まで、たかが興業野球の騒ぎに、わざわざ談話を出している。それがいきなり態度を変えた発言をしたということは、裏に官邸の意向が働いているとしか思えない。ナベツネなどは、以前プロ野球労働組合が出来たときに「たかが選手ごときが」と言い放った人物だ。それがたかが一選手の起こした不祥事で辞任するなど、彼のこれまでの言動からは考えられない。
 ここで興味があるのは、高木が暴露した「NPBにも警察にも顔が利く」という偉い人。この偉い人とは誰か?又彼が暴露したコワイ人とは誰か?コワイ人と官邸との繋がりを断ち切るために出てきたのが円陣問題。偉い人とは実はコミッシュナー自身ではないか?コミッショナーが野球賭博に手を染めていたなんて、スキャンダルこの上もない。なんとなく白土三平の世界に似てきます。話としては面白いから小説かテレビの台本にしてみればどうでしょうか?例えば「相棒」など。  
 時あたかも選抜高校野球。夏の甲子園と並んで野球賭博が一番盛んになるときだ。では誰が一番熱心なのでしょうか?ワタクシがサラリーマンだった頃、昭和40年代高度成長期は、会社の中でもみんなやっていた(ワタクシはやりませんでしたがね)。それが万博が終わりオイルショックやなんやらで景気が悪くなると、みんなやめてしまった。
 ギャンブルとは景気の良いときに流行るのである。ところが民間は景気が悪くなっても、ならないセクターがある。それが役所だ。役人というのは世間の景気が良かろうと悪かろうと、バクチをするのである。警察や検察もその例外とは考えられない。
 以前あるとき建設省だか兵庫県だか忘れたが、打ち合わせに行くと職員がみんな高校野球賭博をやっている。「君等もどうや」といわれたが「やりません」というと、そいつは「君等マジメやなあ」といわれたことがある。昭和50年代か60年代のあるときだ。以前よくあった公的積立金の着服事件。大抵はギャンブルに消えている。そして犯人も大抵元役人だ。
(16/03/16)

 巨人選手が試合開始前に円陣を組んで、声出し役の投手が勝てば全員が5000円づつ払う。負けると投手が1000円づつをみんなに払う。同じようなことは阪神でもやっていた。始まったのは巨人の方が早かったから、巨人からトレードされた選手とか、野球記者から聞いて始めたのかもしれない。
 さてこれ賭博行為に当たるでしょうか?どう考えても賭博行為には当たらない。賭博行為なら賭けの対象になるものが無ければならないが、この行為にそういうものは存在しない。只のご祝儀と考えればそのとおりだ。只負けたときに払うというのが引っ掛かるが、これもペナルテイーと思えばそのとおりだ。
 ところが今の世の中を覆っているのは、スポーツ潔癖主義。要するにスポーツと名が付けば、一切の俗的影響があってはならない、というプロテスタント的原理主義だ。円陣組んでの金のやり取りなど只の遊び。昔の大岡裁きなら「屹度叱りおく」で済むレベル。現にこの騒ぎで彼らは止めてしまうだろう。但し4人がやった野球賭博は国法に違反しているから、これでは済まない。八丈島送りだろう。清原の場合はもっと深刻だ。覚醒剤取締法違反は、幕府にとってキリシタン禁令違反相当。磔獄門も覚悟しなくてはならない。こう考えると、今のややこしい法律より、江戸時代のご法度の方が、よりわかり易い。それは何故か?
(16/03/15
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 巨人野球賭博の高木に対し、OBの張本が早速「入り口をもう少し広げてやれ」と援護射撃。巨人復帰の道を開けてやろうという親心とすれば涙ながらの美談だが、その裏に今季ペナントレースが絡んでいるとすれば問題だ。手堅い中継ぎをなくしたヨシノブに泣きつかれてのことだったら、恥の上塗りだ。その前には某テレビ番組で、太田という東京の元漫才師が、清原野球界永久追放を更正の道を閉ざすのか!などと訳の判らぬことを云ったらしい(ネット情報)。
 どちらも共通しているのは巨人贔屓で視野が狭く、問題の本質を理解していないこと、問題点を自分の関心世界に限定していることである。清原は覚醒剤所持・使用で起訴され相応の処分を科せられるが、その目的は更正である。高木にしろ野球界から追放されるが、その目的は更正である。更正には様々な方法があって、野球界復帰だけが唯一ではない。両方とも立派な大人なのだから、野球以外の道で更正してくれれば問題はない。この点を張本や太田は理解していない。
 仮にこの二人が野球界に復帰したらどうなるか?アホな巨人ファンは大喜びかもしれないが、巨人なら何をやっても許されるのかと、他球団はしらけるだけ。かくてNPBに対する信頼は薄れ、日本野球界は崩壊する。特に高木の場合、これを切っ掛けに巨人3首脳退陣という異常事態に追い込まれている。たかが1~2軍選手の不祥事に対しては大きすぎる代償だ。張本の云う、少し道を開けてやれでは済まないのだ。ここを張本は判っていないようだ。
 しかし不思議なのは、張本始め巨人ファンというのは、なんでこんなに常識が無いのでしょうか?やっぱり巨人だったら何をやっても許されると思っているのでしょうか?Sれなら自民党なら何をやってもOKと思っている、あのアホ宰相と同レベルだ。それとこんな馬鹿妄言を取り上げるマスコミもマスコミだ。
(16/03/13)

 巨人野球賭博事件、ここで不思議に思うことがある。今のところ事件に拘わった選手は4人。今日、巨人は高木京介を野球協約違反で告発したが他の三人にはどうなのか?テレビで釈明した人間だけをターゲットにしているのではあるまいか?賭け金は表に出ているだけでは数100万円程度。プロ野球界では大変かもしれないが、世間一般では大した事件ではない。選手を処分すればそれで済む話だ。それにも拘わらず巨人のトップ三人、中でも最高顧問のナベツネまで辞職したのが解せぬ。
 ここで注目されるのが、高木が記者会見で顕かにした「NPBにも警察にも顔が利く偉い人」という人物。又選手の取りまとめをやっていた笠原が、球団の聴取に応じていないこと。「偉い人」とは常識的に考えれば政治家だ。笠原が聴取に応じないのも、本人の意思というより、バックに強い力が働いているからである。
 今日の高木告発でも、「偉い人」の件はウヤムヤ。警察の捜査は意外とかなり深くまで達しており、その結果が官邸に報告された。その内容は伺い知る由も無いが、明るみに出ると政局に発展しかねないレベルだったのだろう。選挙を控え、これは政権にとって痛手だ。そこで問題を4選手に限定して事態の収束を諮ろうとした。但しそのためには犠牲が必要である。それがナベツネ以下首脳の退陣と言うわけだ。ナベツネも可愛いアベの云うことなら、ヨシヨシてなところだろう。甘利辞任と同じパターンである。
 或いはあれで内閣支持率が上がったから、二匹目のドジョウを狙おうとしたのか。しかし今のヤクザにとって現在のアベ政権ほどあり難いのはないのではないか。何故なら、総理も官房長官も軽量級で、何か要求を出せば直ぐハイハイだ。その下の大臣議員も度胸の座ったろくなのは居ない。こんな内閣幾らでも歓迎だ。
(16/03/10)

 4人目の野球賭博発覚でとうとうナベツネが巨人最高顧問を辞任。一方読売新聞社主と主筆は当面辞める気は無いらしい。ナベツネと云えば、人も知るマスコミ安部応援団長。5大紙の中で、読売はサンケイと並んでアベ支持色が強い。ここでナベツネが読売主筆を辞めれば、アベ政権のマスコミ対策にとって痛手。だから辞めて欲しくない。
 しかし、野球賭博(この背景に暴力団が介在しているのは明らか、謎の飲食店経営者とか、大学院生とはなにものか?大学設置基準に比べ春かに厳しい。その大学院生が反社会的団体に手を貸していたとなれば、大学院そのものの設置根拠が疑われる。)選手を見逃していた人物が実権を握る新聞が、なにを書いても説得力を欠き、世間の支持を失う。ナベツネの権力も今年限りだろう。年も年だからねえ。
 4人目となった高木京介は手堅い中継ぎで、通算5年間で6勝、負けなしだから立派な戦力。居なくても構わないというレベルではない。特に最近は、中継ぎの重要度が増している。最近阪神の成績低下の原因は、信頼できる中継ぎが居ないからだ。
 高木がいなくなれば、ヨシノブは始めから作戦を練り直しを迫られる。従って、今年のセリーグペナントレースの行方に大きな影響を与える。さて阪神はこの好機を如何に生かすか、が課題。なお金本は筆者と違って正統派だから、相手の弱点をつつくという姑息な手段は獲らず正攻法で行くだろう。
(16/03/09)

 芸人タケシが云う紳士巨人の虚像。本日清原が巨人在籍時から覚醒剤をやっていたという証言が飛び出す。さてタケシはこの件をどう説明するのでしょうか?ワタクシに言わせれば、只のアホだ。なお清原は入手先を、相手に迷惑が懸かるとして明かさない。何故か?入手先はひょっとして芸能界やスポーツ界ではあるまいか?或いはテレビ局だったりして。
(16/02/11)

 芸人の北野タケシと言うのが、ラジオで「清原はジャイアンツに入っていればなあ、ジャイアンツは紳士たれだ」てなことを喋ったらしい。これじゃまるで清原覚醒剤問題は、西武に責任があるかのようだ。この芸人の言い分には次の2点で問題がある。
1)清原がおかしくなったのは巨人に移籍してからのことである。頭にソリをいれたり、耳にピアスを嵌めだしたり、「ワイは・・・」という泉州弁を丸出しにしだしたのは巨人移籍後だ。裏社会と関係を持ち出したのもその辺りからだろう。
2)巨人は紳士か?今プロ野球を騒がしている野球賭博事件の発端は皆巨人選手だ。タケシの云うように巨人にはいっておれば、今頃野球賭博で掴まって居るよ。巨人の何処に紳士がいるのかね?そもそも巨人の実質的支配者である渡辺恒雄という人物は、自民党べったりの業界ヤクザ。とても紳士とは」いえない。
 この芸人の発言は西武として聞き捨てにしてはおかれないだろう。名誉毀損問題になりかねない。それどころか西部系列のエンターテインメントから、この芸人を追放することも出来る。そもそも北野タケシという芸人は漫才も大して上手くないのに、一部の芸能マスコミがおだて上げて大者にしてしまったのである。そういう意味では清原と似ている。しかし根本的に違うのは、清原は天才打者で、そのバッテイングで観客を呼べるが、北野タケシは只の凡人。漫才力では横山ヤスシとは比べ物ならない格下。あの程度じゃ客は呼べない。面白くないからだ。要するに、本人が東京下町産まれの巨人オタクだから、九州からやってきたライオンズが気に入らないのだろう。巨人も日本シリーズでは、西武に随分痛めつけられたからねえ。
(16/02/07)

 連日の清原報道。その中で聞こえるのが「清原という男は一見強面に見えるが、実は気が弱く繊細だ」という話。だったら始めからそう云えばいいのに、マスコミがやれ番長だの、岸和田の総大将だのと、いい加減な話を流すから、本人もその気になってしまっただけなのだ。その心の隙に暴力団が入り込んだのだろう。と言うことは清原事件の半分の犯人はスポーツ・芸能マスコミだ、と言うことになる。
 それはさておき、自分は大したことは無いのに廻りからチヤホヤされて舞い上がってしまう人間は世の中に一杯いる。ワタクシも現役サラリーマン時代、そういうのを随分見てきた。例えば技術力は大したことはないのに、労働組合を押さえているため、会社側は組合を恐れてその人間をチヤホヤする。反対に技術力はあるが組合と距離を置く人間はラインから疎外されるというようにだ。
 民間業者は役人に御無理御尤もでペコペコするが、それはその役人を恐れているわけではない。彼の背景にある国家権力を恐れているのである。末端アホ役人を怒らせれば、上の方からの報復に会う。それは会社の存亡に係わりかねない。だからペコペコするのである。
 清原は巨人に移籍してから性格が変わったと言われる。そのときは既に20代も終わり。人間そう簡単に性格が変るものではない。元々そういう素質があったのだろう。しかし西武は選手管理がしっかりしているから、表には出なかった。それが巨人に移った途端、マスコミにはチヤホヤされるは、女には持てるはで、西武時代とは大違い。何故マスコミは清原をチヤホヤしたのか?それは彼の背後にある巨人の威光を恐れたためだ。その結果、彼の岸和田の地が出てきた。全ては巨人中心野球界とマスコミの所為だ。
 なお。清原に匹敵する外面強面、内面へなへな人間が、現在日本の中心に居ますがそれは後日。
(16/02/04)