シンドラーエレベーター事件色々



 シンドラー社経営責任者が来日して記者会見。マスコミの評判は頗る悪い。様々な情報から推して、シンドラー社は今後日本市場から追放されるだろう。そうなると、シンドラー社日本法人社員は全員クビ。記者会見で横に座っていた日本人事業責任者も当然クビ。どうすればよいでしょうか?今の内から如何に退職金を釣り上げて、おさらばするかを考えておいた方がよいでしょう。
(06/06/13)
 
 シンドラーエレベーター事件の余波で、エレベーター業界の内幕がマスコミに暴露されつつあります。殆ど公取法違反だらけ。こうなったのも、事件後シンドラー社の対応(特にマスコミ対応)が悪かったため。何故、こうもメーカーの横暴がまかり通るかと云うと、今のエレベーターは一旦設置してしまうと、後で簡単に取り外しが出来ない仕組みになっているからだ。これも建築屋の怠慢の所為。だから、後でエレベーター交換が可能なような構造を考えれば将来儲けられる。
(06/06/12)

 今は、どのTVを見ても、村上問題と、秋田児童殺害事件ばかり。私がこれ以上に興味を持っているのは、シンドラーエレベーター事件です。何故、この事件に興味を持ったかというと、(1)事故原因は当然ですが、(2)ひょっとすると、これが現在世界を支配しているグローバル経済の最大の落とし穴になるかも知れない、という予感がしたからです。
(1)事故原因;おそらく制御コンピューターのプログラムミスと考えられます。プログラムの何処かにバグがあって、それの除去が不完全なままに製品を出荷したのではないでしょうか?。何故なら、ハード部分の欠陥なら、事故・不具合に何処か共通性があり、それは外部からの点検により突き止められるべき運命にある。ところが、実際生じた事故の態様はバラバラで、メンテナンス業者は事故原因を突き止められなかった。事故原因がソフトの欠陥なら、これは当たり前です。一番考えられるのは、エレベーターに装着されている各種センサー初期信号(これは全てアナログ)をデジタル化するソフトに、曖昧さが残っていたのではないか?という疑いです。これもどの段階か、は判りません。デジタル信号が曖昧であれば、制御部分での分岐にエラーが生じる確率が高くなり、分岐が複雑であればあるほど、末端での動作に不確実性が残る。この部分のウインドウを狭くすると、エレベーターの運用効率が悪くなる。要するに、エレベーターの動きがギクシャクするのである。これを解決しようとすれば、別に制御のための制御ソフト(更にその又上の段階の制御ソフト)を組み込んだりしなければならないので、ソフトや構造が複雑になり、価格が高くなる。営業上問題である。この結果、制御部を曖昧にしたまま製品化してしまった。アメリカ産BSE牛肉も、これと全く同じ構図です。
(2)グローバル経済の落とし穴;グローバル経済の特徴の一つには、世界各地から部品を購入し、それを集めて製品化する、更に部品を世界共通仕様とすることにより、更にコストダウンを実現するというものがあります。云ってみれば、工業製品のクローン化です。部品や制御ソフトは、いわばクローンのDNAです。ところが、DNAに何か欠陥が有れば、それは全ての製品に共有化されてしまう。つまり全製品が不良化してしまうのです。最近の話題にトヨタ製品のリコール激増があります。この原因に挙げられているのが、コストダウンの切り札として採用された、部品の世界共通化です。何のことはない、コストダウンを目指して採用された方法が、返ってコストアップに繋がっているのです。シンドラーエレベーターも、同じでしょう。こうして、世界中に欠陥商品が出回って行く。欠陥商品の出回りの影響は、その商品だけに留まりません。企業イメージそのもののダメージに繋がるのです。日本企業が全て、シンドラー製エレベーターの採用を控えたら、その影響はどうなるでしょう。おそらく、韓国、中国、その他アジア諸国もそれに倣う可能性があります。そうなると、シンドラー社は死活問題になります。その時アメリカはどう出るでしょう。シンドラー社はスイス本社ですが、実態は税金逃れのために、本拠をスイスに移しただけの米系企業でしょう(日本法人社長は、名前から云ってアメリカ人)。牛肉だけじゃなく、エレベーターでも圧力をかけてくるかもしれません。今、シンドラー社は一切のマスコミ会見に応じていません。理由は何かのための時間稼ぎです。何のためでしょう?ブッシュに泣きついているのではないでしょうか?

 そんなことを云っている内に、警視庁がシンドラー社に強制捜査に入りました。こういう場合、シンドラー社及びその関連会社社員とその家族の海外渡航を禁止するとか、事件発生後直ちにシンドラー社の盗聴を許可するなどの措置が必要でしょう。無論、全ての外資系企業は、常時公安の監視下に置くなど当たり前。中国やアメリカは、とっくの昔にやってますよ。
(06/06/07)


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