問題はコイズミの鈍感さと頭の悪さ


今回の中国反日騒動は、中国側が事態収拾に乗り出したので、なんとかおさまりそうだ。これには欧米メデイアが中国に対し批判的な報道を流したことが大きい。理由は北京オリンピックである。それに対しコイズミは、未だ懲りずに靖国参拝などと云っている。この鈍感さが問題の始まり。今度、靖国問題で反日運動が始まったら、欧米各国も日本に味方するとは限らない。

 何故、コイズミが対中強硬路線をとるのか?それは彼が福田赳夫の弟子で、田中派憎しの怨念で凝り固まっているからに過ぎない。単なる個人的感情で国家の将来を誤るのは、政治家として許せるものではない。

 将来、日本の取るべき路として、日米・日中の何れかの選択がある。コイズミは明らかに日米にシフトしている。この理由は師匠の福田が台湾派だったからにすぎない。それ以上の戦略はない。今の中国は大変問題を抱えている。共産党一党独裁や地方政府の腐敗、犯罪の横行などである。しかしこれは一過性のものに過ぎない。共産党などいずれ消えてしまうのは判っている。そうなれば台湾との差は殆どなくなり、大陸・台湾合作が実現してしまうのである。その時、いまのような状態で中国に喧嘩を売っておれば将来大変なツケを支払わなくてはならなくなる。その辺りの戦略眼が全くない。
 毎日新聞に「戦略なき靖国参拝」と批判されたり、マキコに「頭が悪い」と云われても仕方がない。

 郵政の問題でもそうだが、コイズミには全く戦略と言うものがない。こんなのを首相にしたのは誰だ!コイズミ政権誕生に手を貸した最大の犯罪者は中熟年のオバハン族(今のヨン様族)だ。女から参政権を取り上げるべきである。(05/04/20)


 まず、問題点を整理してみよう。戦後の日中関係の始まりは、1972の田中角榮・周恩来による日中共同宣言にある。ここで何が決定されたかというと、実はこういう協定には秘密事項というものがあって、よく判らない部分があるのが普通。しかも政治家はそれを隠すので国民は困ってしまうのである。しかし、少なくとも次のような合意はなされていたらしい。
1)日本は一つの中国という原則を認め、台湾は認めない。
2)日本はかつて中国に多大な迷惑をかけたことを認める。
3)中国は戦争賠償を求めない。

 さて、ここで靖国問題(言い換えればA級戦犯の評価・・・)がどう話されていたのか?話題になったのか、ならなかったのか?その辺りが日本側では極めて曖昧である。しかし、その後の中国側反応を見ると、かなり突っ込んだ話し合いというか合意があった、と想像される。
 その後の日中関係は極めて良好に推移し、何の問題もなかった。ところがある出来事を境に事態は急変し、日中関係は複雑化する。それは中曽根康弘による靖国神社公式参拝(1984)である。

RETURN